電力自由化によるデメリットと問題点に焦点を当て確認しておきたいポイントについてまとめます。電力自由化により電気料金は安くなると言われていますが、すでに電力自由化を実現している諸外国の例では、電気料金が低くなるのは当初だけで、長期的には高騰しているということ。私たち消費者は一体どうすればよいのでしょうか。

電力自由化の仕組み

2016年4月からの「小口電力販売自由化」に伴い新電力への乗り換えを検討している方も多いと思われますが、実際のところ電力自由化によって何がどう変わったのでしょうか。

ざっくり言うと、これまでは一般家庭は各地域の電力会社からしか電気が買えなかったのですが、4月からはどこから電気を買うのか選ぶ自由ができたということになります。それによって電気代が安くなったり、他のサービスとの提携によって割引が受けられたりということが実現しました。4人家族で月300kwh程度を利用する標準的な世帯の場合、実際に電気代が15%以上安くなっているという報告もあるということです。

新電力への乗り換え率

しかし実際に新電力への乗り換えを行う人は自由化後4カ月時点で2.7%未満にとどまり、ほとんどの人は旧電力のままと保守的なのが現実のようです。三菱総合研究所の調べによると、その主な理由として

・手続きが面倒
・それほど安くならない
・料金プランが分かりにくい

というデメリットが挙げられているということなのです。筆者も携帯電話やインターネット回線を乗り換えると、結局得になっているのかよく分からなくなります。安くない違約金なども発生し、結局元のままで良かったと考えることもしばしばです。おそらくそういう感覚もあるのではないでしょうか。調べるのも面倒だという人も実際多いのではないかと思います。

電力自由化はメリットよりデメリット大?

手続き自体は面倒ではなく費用負担もない

上で乗り換えない理由として一番に挙げられている「手続きが面倒」というのは実はそれほど面倒ではないと言われています。実際は月々わずかの節約のために考えるのが面倒だというのが大きいのかもしれませんね。ちなみに手続き費用もかかりません。乗り換えたことによって携帯電話会社のように縛りが発生すると思い込んでいる人もいますが、違約金が発生しない業者もたくさんあります。

それでも乗り換える人が少ないのは「いろいろなことが予測できず分かりにくいから」ということも大きいと思われます。

安くなっても数百円?

メリットが見えにくいものの、実際に電気代が安くなって満足しているという世帯は多いようです。それでもやはり電力自由化にはデメリットのほうが多いのではないかと懸念されています。

開始当初は既存電力会社からの乗り換えを促すために新電力料金は安くなると思われますが、どのくらいの差が期待されているかというと、平均的だと言われる月400kwhを消費する家庭で年間3~4千円程度だと言われています。月額にすると数百円の差です。

基本的には電気料金そのものが安くなるというより、通信費や燃料費などとの抱き合わせによって実質低価格化しているだけだと言われています。しかも仕組みは複雑で、結局500kwh以上の電気を消費する家庭でないと割高になることも懸念されます。

将来的には電気料金が高騰

電力自由化による価格競争で電気料金は安くなると言われていますが、欧州諸国の例では電力自由化後ほとんどの国の電気料金が高騰する結果となっているようです。

今回の電力小売自由化開始時には、家庭に電気を送るための手段として既存電力会社の送電線が使用されます。これには新電力参入企業に対し既存電力会社から使用料(託送料金)が発生します。

この託送料金は、最も低い家庭用の200V送電に圧倒的な偏りがあると言われています。6,600Vの高圧託送料金が全国平均値で4円/kwh、22,000特別高圧が2円/kwhなのに比べ、家庭用低圧は9円/kwhと異様な高値となっているのです。

新電力に乗り換える人の中には原発反対派の方も多いと思われますが、この託送料金には原子力発電所維持費も含まれており、新電力を選択したところで結局原発維持費用を支払う羽目になると言われています。

ドイツの例では、電力自由化によって新規参入した企業のほとんどが高額すぎる託送料金によって撤退したということですので、日本も同じ経路をたどるのではと懸念されますね。諸外国の教訓を生かして適正に管理してほしいものです。

そして、日本の電気料金が高い原因は、電力会社の独占による価格の釣り上げが原因ではなく、9割以上のエネルギーを輸入に頼っているからだと言われています。

既存の電力会社は経営が厳しい状況にあり、新電力大手業者である日本ロジテック協同組合も2016年2月に電力事業からの撤退を表明、3月に自己破産申請への手続きを始めたと報道されています。

これだけ厳しい環境にあって、単純に「自由化によって電気料金が安くなる」ということはないのではないかと考えられ、長期的に見ると、電気料金は上昇するのではないかいう予想が多くを占めているようです。

海外での電力自由化結果

前述しました通り欧州諸国の電力自由化後、ほとんどの国で電気料金高騰の一途を辿っています。ドイツやイギリスなど、燃料費の上昇を除いてもなお5割以上の上昇率となっている国もあります。

日本の送電網も2020年には分離されると言われていますが、実際将来どのように送電網が管理されるのかの詳細については明らかにされておらず、未検討という情報さえあるようです。電力自由化の基盤は明らかに不十分であると言えるでしょう。

アメリカでは電力自由化後の管理体制の不十分さによりカリフォルニア大停電が発生しました。一部業者による無理な電力価格の引き上げなどもあり、電気料金の高騰という事態も招くことになったようです。それらを教訓として、わが国の電力自由化はプラスへと動くのでしょうか。不安は募る一方です。

電力自由化メリットは?

ガスやガソリン・携帯料金などが割引になる

新電力産業企業にはガス会社、ケーブルテレビ会社、通信会社など様々な業種がありますが、たいていは月400kwhなどの平均的な使用量の場合、電気料金自体は月額数百円程度しか変わらないものの、その他の料金によってセット割引が受けられたり、ポイントが加算されたりというようなサービスによって、実質的な負担料金値下げというケースになると見られています。

これらの電気とサービスのセット販売は複雑で比較がしにくいですが、電気料金の安い方というより、トータル費用として考えお得だと判断できるなら、通信や給油などの契約先を今後乗り換えず長期固定するつもりで乗り換えるのも一手です。

時間帯や使い方でいろんなプランが選べる

現在は管轄電力会社のプランのいくつかしか選択の余地がありませんが、電力自由化によってさまざまな企業による独自のプランができ、家庭に合った最適なプランを選べるようになる可能性が広がります。

わが家は現在深夜電力が割安のプランですが、エコキュートのお湯を沸かすくらいしか深夜電力は使わないため、料理をする時間帯の電気代が安くなるプランがあるといいのにと思います。

スマートメーターで安心な暮らし

2015年10月以降の新規契約やメーター入れ替えの際に「スマートメーター」という検針業務の必要がなく電気使用量の管理がしやすい電力量計が設置されています。このスマートメーターには30分毎の電気の使用量を測れる、通信機能でデータを自動的に電力会社に送る、パソコンで自宅の電力使用量を簡単に確認できるようになる…などの機能があります。

これらの機能によって曜日や時間帯ごとに細かい分析が出来るようになると、よりその家庭に最適な料金プランの提案が受けられるというメリットがあります。

また停電の際なども遠隔操作で通電状況が確認されるため、迅速に復旧がされると期待されているようです。リアルタイムでの通電状況が確認できるため、高齢者の単身住まいを見守る方法としても利用できると言われています。

これらは電力会社を乗り換えしなくてもメーター交換時期になれば交換されますので、遅くとも2025年頃までにはすべての世帯がスマートメーターに代わることになりますが、電力会社を乗り換えることで通常10年に一度のメーター交換が乗り換え時にされるため、いち早くスマートメーターを利用できるというメリットはありますね。

電力自由化で得する人

電力自由化によって最も優遇されるのは電気を多く消費する世帯です。これまでの電力料金は使用量が多いほど割高になるように設定されてきました。もともと安い電気料金である消費量の少ない世帯は恩恵がほぼないですが、消費量の多い世帯は年間数万円単位の違いになるかもしれません。

目に見えて月額で違いが分かるのは、月当たりの平均電力消費量が450kwh以上ほどの世帯になるのではないでしょうか。この程度の消費量で月1~2千円安くなるプランもあるようです。ただしオール電化の場合は後述しますが、今のところ現行以上に安くなるプランはないようです。今後に期待したいですね。

デメリットに停電の心配は?

停電のリスクはあるか

電力自由化が完了すると言われる2020年を目途に送電網が分離されると言われていますが、実際のところどのように管理されるのかはまだ決定していないと思われます。一部情報では政府筋の専門管理機関が設立され統合管理されるのではと言われています。

送電網が分離されないのなら送配電の流れは既存電力会社と同じなので、当面大規模停電などの心配はないのではというのが主な見解のようです。

ただしアメリカでは2000~2001年にかけて電力需要の拡大と資源価格の上昇、猛暑の影響によって電力卸売価格が急騰し、電力会社が十分な電力を確保できず必要な電力を消費者に供給できなくなったことで大規模な停電が発生しました。

日本とアメリカではかなりの違いはあるにせよ、このような結果に至ったのは電力自由化の制度設計が不十分だったことが大きな原因であると見られますので、どれほど教訓を生かせるか、しかし必ずしも安心だとは言えないのが正直なところではないでしょうか。

電力会社が倒産したらどうなるの?

万が一、乗り換え先の電力販売業者が倒産してしまったらどうなるのでしょうか。電気は止まってしまうのかと不安に思う方も多いと思われます。

しかし、そういった場合にもライフラインの電気が途絶えて困らないよう、大手電力会社が最終的には代って電力を供給するというセーフティネットが用意されているということです。そして次の乗り換え先を探す間は大手電力会社と契約するという形になるようです。もちろんその後また新たに家庭に合った電力業者を選ぶということも自由です。

マンションでも乗り換えできるの?

マンションだと電力自由化とは無縁だと思い込まれていることが多いようですが、個別契約されている場合(マンションの各部屋にメーターが設置されている場合)は新電力への乗り換えが可能です。大規模なマンションの場合は一括受電といって、一旦単価の低い高圧電力を受け取って、低圧電力に変換して各世帯へ届けるという仕組みを取っている場合があります。その場合は、自分の世帯だけ新電力へ乗り換えすることは不可能となります。

その場合、戸建より電気代も安く設定されていることが多いので「新電力に乗り換えられなくて損」だとは限りません。管理組合によってはマンションごと新電力へ乗り換える場合もあるようですが、受変電設備の設置などで初期費用が必要となるため簡単ではないかもしれません。

新電力乗り換えで損する人

使用電力が少ない世帯

まず消費電力量が少ない世帯の場合はもともとの電気料金が安いため、それ以上に安くなることは期待できないといわれています。 新電力においても、既存大手電力会社においても、電力の使用量が多い世帯ほど割引となるのが特徴となっているようです。

単身世帯や2人世帯など、使用量が少ないと割引率も低いので通信料やガス代・ガソリン代とのセット割引などでどこまで安くなるかによりますが、基本的にはあまり期待はできないと考えて良いでしょう。

オール電化の世帯

詳細については後述しますがオール電化の場合、新電力参入企業のほとんどに現行のような「深夜電力10円台」というプランがないため、乗り換えることで損になってしまうと予測されています。自由化後にオール電化プランが設けられる可能性もあるため、オール電化の世帯は乗り換えを待つほうが賢明ではないかと考えられます。

電力自由化で損をしないためのポイント

新電力は抱き合わせにより価格を低く設定していることがほとんどです。大抵の場合は乗り換え後数年限りの割引や、有効期限のあるポイント、解約違約金の発生と、現在の携帯キャリアのような縛りが発生すると懸念されています。しばらくして電気料金が万一上昇し他社に乗り換えたくても乗り換えられないことも。

大手企業であれば契約者も多いと見られますので、簡単に価格が高騰するとも思えませんが、なにぶん国内では前例のない事なので予測は不可能です。きちんと過去の電力使用量などからシミュレーションしてトータルで得になるプランがあれば検討する…というように契約先は慎重に考えましょう。

電力自由化とオール電化デメリット

オール電化プランは東京電力など旧電力のみ

前述しましたが、新電力はオール電化世帯にとっては優遇される材料が乏しいと考えられています。比較サイトにおいても、オール電化プランとの比較ができないことが多く、旧電力会社のオール電化プランは現在募集を打ち切っており、一旦解約すると、もう再加入できないというのも大きいと思われます。

ただ生活スタイルや電力使用量によっては検討の余地もあるのかもしれません。わが家も関西電力のオール電化プランですが、「タイナビスイッチ」でWebシミュレーションしてみたところ、安くなる新電力プランが2件該当しました。いずれにしてもそういった場合はシミュレーションしてもらうのもいいでしょう。過去1年間の電気使用量明細があればさらに確実です。

落ち着くまで様子を見るのも一手

ゼロエネルギー住宅が推進されている昨今、太陽光発電システム導入率も高いためオール電化住宅が増えているのは事実であると思われます。そうなれば、新電力においてもオール電化プランは必須であると言えるでしょう。とりあえずオール電化世帯は落ち着くまで現状のまま様子を見ているのが賢明ではないかと思われます。

電力自由化と太陽光発電売電

売電先も自由化

電力自由化によって売電先も自由に選べるようになります。買電は現状のままで、売電のみ契約先を変更するということも可能だとのことです。太陽光発電システムを採用している世帯はオール電化世帯が多いと思われますが、たとえば電気の購入は既存電力会社のオール電化プランのままで、売電先のみお得なほうへ変更することもできるということになります。

売電価格はどうなるの?

新電力参入企業の売電価格は<契約固定買取価格+1円>となっている企業がほとんどのようですが、NTTスマイルエナジーなど+αの売電価格を発表している企業も中にはあるということです。これは契約固定買取価格+1円、ということになるそうです。40円台の固定買取価格もそれが適用されるなら、新電力参入企業の負担はかなり重いものとなりますね。

売電価格が1円上がれば月平均500kwhの売電量なら、単純に考えると年間6,000円売電収入が増える…とてもお得だということになりますが、ちょっと冷静に考えてみましょう。

そもそも売電収入の資金源はどこからなのでしょう。主に電気消費者が支払う「再生可能エネルギー発電促進賦課金」なのですが、あとひとつ電力会社が本来の発電にかからなかった費用を負担しているのです。これを「回避可能費用」と呼びます。

回避可能費用とは、電力会社が再生可能エネルギーを買い取ることにより、本来予定していた発電を取りやめ、支出を免れることが出来た費用をいう。
電力会社は再生可能エネルギーの買取りにより上記費用の支出を免れるが、電気料金の原価にはその分の費用が含まれていることから、サーチャージは、これを買取費用から控除し、算出される。

この「回避可能費用」は簡単に言うと新電力参入企業の「電気仕入れ価格」ということになります。売電収入を得ている世帯に支払われるお金は、新電力参入企業の支払うこの費用と、電力消費者から支払われる「再生可能エネルギー発電促進賦課金」によって成り立っています。

回避可能費用は火力発電にかかるコストをもとに毎月算出されていましたが、電力自由化以降は市場連動ベースに移行されるということです。それにより市場取引価格より安く設定されていた回避可能費用が高騰する可能性があり、電気料金の高騰につながるのでは考えられています。

新電力への乗り換えで売電価格がプラスになっても、その分電力会社の利益が減少するため買電価格が高く設定されるかもしれないということですね。そうなってから他社に乗り換えようとしても違約金などが発生するので乗り換えられなくなる…ということもあるかもしれません。

電力自由化によって電力仕入れ価格は…

例えば2016年2月度、東京電力管轄の回避可能費用は10.01円/kwhとなっています(2014年4月以降に認定を受けた設備の場合)。

ここから先は電力会社側から見てみましょう。たとえば太陽光発電による再生可能エネルギー買取単価が37円だとすると、電力会社の2016年2月度の仕入れ価格は10.01円ということです。あとは再生可能エネルギー賦課金から約27円を受け取れるということになります。

この仕入れ価格である回避可能費用が市場連動ベースとなることにより高騰すると、電力会社が利益を上げるために電力料金を値上げせざるを得なくなると思われます。

主な参入企業

登録小売電気事業者一覧

経済産業省資源エネルギー庁のサイトによると、2016年11月時点での登録小売電気事業者は368事業者となっています。一般家庭向けの電力販売を開始しているのは、そのうちの100社ほどに上るようです。下記リンクより、登録事業者一覧を見られます。

業種としてはLP・都市ガス系、Looopなどの再生可能エネルギー系、ローソンやHISなどの流通サービス系、au・ソフトバンクなどの通信会社系、ENEOSなどの石油系、自治体などが挙げられます。

新電力・電気料金比較シミュレーションサイト

最も安心な検討方法としては、家族の人数や生活サイクル、過去の電気使用量からシミュレーションしてみることでしょう。下記リンクの価格.comではそういった場合のシミュレーションができました。セット割引のシミュレーションまではできませんが、純粋に電気料金の比較という目的でまずはWebで簡単にシミュレーションしてみて、どういった特典があるのか、特典に期限はあるのかなどによって検討するのもいいでしょう。

また同じく下記リンクのタイナビスイッチでは、使っているカードやスマホ・携帯電話などを一覧から選択することによって現在の契約プランよりお得になるプランが自動的にピックアップされます。簡単なので試してみてくださいね。

人気の新電力Webサイトでシミュレーションしてみよう

Looopでんきの「おうちプラン」

テレビ番組でも最も人気だと取り上げられている新電力に「Looop(ループ)でんき」があります。基本料金が0円というのが特徴で、東日本大震災をきっかけに設立された太陽光・風力・水力などの自然エネルギーの普及を促進する企業です。供給電力の26%はFIT電気を主とする再生可能エネルギーで、エコエネルギーなのに電気料金も安いと高評価を得ています。ちなみにわが家は関西電力オール電化プランで、10月度の使用量410kwhでシミュレーションしたところ、1,000円強高くなってしまいました。

ただ旧電力で30A以上の契約であれば安くなることが多く、何より抱き合わせによる割引などでなくシンプルに電気代が安くなるという分かりやすさが人気の秘密なのかもしれませんね。

J:COM電力「家庭用コース」

テレビ・インターネット・電話などとコラボすることで電気料金が安くなるのが主なプランです。第一段階の従量料金でも既存電力会社に比べ0.5%割引するなど、あまり使わない月でもお得になるのが特徴ということです。現在の契約状況からシミュレーションして比較できます。

JX ENEOSでんき・東燃ゼネラルmyでんき

JXエネルギーの新電力は、一月120kwhまでの使用であれば、既存電力会社より割高となりますが、120kwh以上なら割安となりますので、月々120kwh以上使用している世帯であればお得だということなります。

また電気代の支払いでもTポイントが貯まる、ENEOSカードでの電気代支払いであれば、従来の割引と併用してガソリンや軽油、灯油が1Lあたり1円割引になるという特典もあるので、ユーザーならおススメであるといえます。

また東燃ゼネラルのmyでんきは、300kwhまで、400kwhまで、500kwhまでといった定額料金プランがあるのが特徴的です。

ソフトバンクでんきシミュレーション

こちらもJ:COMと同様に、スマホ・ケータイ・ネットなどとセットで割引されるようですが、電気をあまり使わなかった場合もTポイントやスマホのデータ量で還元されるというサービスが特徴的ですね。

電気料金が増えてもクリーンなエネルギーを

再生可能エネルギーのみの選択は難しい

ドイツでは、消費者へ原発、石炭火力、天然ガス火力、再生可能エネルギーなどの電源についての構成を表示する義務があるということですが、日本ではこれらの表示義務はないということです。

電気を選べるならクリーンなものを、と考える人は多いと思われますが、実際はひとつの送電網に各種エネルギー源が集まって混じり合う形になっています。原発電気だけを除いたり、再生エネルギーによる電気だけを取り出したりできるような仕組みにはなっていないのが現実です。

再生可能エネルギーを利用したい人へ

ドイツのナチュアシュトローム(Naturstrom=自然電気)という電力会社は、再生可能エネルギーの電気だけを供給するという発足当初からのコンセプトで2011年までに15万人の顧客を獲得、福島原発事故をきっかけにさらに申し込みが殺到し現在では25万人の顧客に支持されているということです。

日本も2020年に向け送電網の分離計画が現実的に進めば、もしかしたらクリーンなエネルギーだけを選ぶこともできるようになるかもしれません。またクリーンエネルギーだけを提供したいと考える企業が多いことも事実です。下記リンクのパワーシフト宣言のように、電気を選ぶ側が声をあげるという運動もあるようです。

低価格な電気料金を求めるという点では難しいと思われますが、日本人も脱原発を求めるなら、価格面ばかりに目を向けずこういったクリーンエネルギーを供給する電力会社を選択し、そこに消費者が集まることが重要なのかもしれません。損得ではない、環境に優しい新電力の選択も大切なことです。

家庭のニーズに合った電力を選んでエコでお得に

このように電力自由化はデメリットだらけであるのは間違いないようです。送配電網が共有されているうちはまだ電力自由化は完成しておらず、本当の意味での電力自由化は2020年以降となりそうです。

新電力料金は送配電網を既存の電力会社に借りている以上、他業種との提携などの抱き合わせ商法による低価格…というのが実情です。自分の生活スタイルに合ったプランを持つ企業があれば乗り換えることでお得になるかもしれませんが、その後電気料金高騰などにより見直したくなったときに違約金などが発生する場合があるので注意が必要です。

日本政府も改悪を目指しているわけではないでしょうから、不安は尽きないものの、インターネットなどでこういったネガティブな考えを発信し過ぎるのも良くないのかもしれません。もう電力自由化は決定事項なのですから…デメリットばかりを挙げ連ねて未来を悲観するのは建設的ではないのでしょう。

メリットにも目を向けいい部分は取り入れていくしかありません。また家計の損得だけに限らず、クリーンなエネルギーを選択することで将来的にドイツのように脱原発を実現できるきっかけにもなり得るかもしれません。デメリットを超えていい方向へ向かうのを祈るばかりです。