深夜(夜間)の電力は安いといわれてきましたが、一方では近年値上がりしているとの見方もあります。さらに、2016年4月の電力自由化を契機に、電気料金のメニューがかなり変わっています。その中で深夜の料金はどうなっているのでしょうか?こういった問題を多方面からご説明し、深夜の電力の活用方法を探っていきますので、ご参考にしていただければ幸いです。

「深夜」の「電力」とは

この記事では「深夜」の「電力」をテーマとしています。「電力」といっても関係する範囲は広いですが、この記事では「電力料金(電気料金・電気代」に関して取り上げていきます。ですから「深夜の電力料金は、どんな体系になっているのか?安いのか?特に影響の大きい給湯システム・設備との関係は?」などをご説明します。また、2016年4月から行われた電力の自由化の影響についても解説します。

深夜の電力を安く利用したい人におすすめの情報です

誰でも電力料金(電気代)を安くしたいと思っていますね。そして深夜の電力料金が安いことも知られていますね。しかし、どのくらい安いのか、どういう利用方法が安くなるのかは、ご存じない人もいるかもしれません。

特に2016年4月から電力の自由化が行われ、各電力会社の料金メニューがかなり変わっていますので、新しい体系の中で深夜の電力がどう扱われているか、確認したほうがベターです。

そういう背景の中で深夜の電力を賢く利用し、電力料金(電気代)を安くしたい人のためにお役立ち情報をまとめていますので、どうぞご覧ください。

なお、この記事は家庭向けの電力のことを取り上げています。

はじめに|深夜・夜間|電力料金・電気料金・電気代

「深夜」と「夜間」は同じ?

言葉の問題ですが、電力の関係で「深夜」と「夜間」は同じでしょうか?後でご説明する料金メニューの中で、夜間に使用する料金を割り安にするものがあり、メニューの表示としては「お得ナイト」とか、料金の時間帯別区分では「ナイトタイム」などと使われています。

それに対して、「深夜」については、該当する設備があるものについて、特別な契約をした場合に「低圧深夜電力契約」などがあります。なお、深夜の時間帯は23時~翌7時などとなっています。

そこで、この記事においては一般的な意味で使う言葉は「夜間」、「夜間電力」などとして、その中に深夜の時間帯も含むこととします。そして「深夜」は原則として「深夜電力」の契約をした場合を指すこととします。

「電力料金」と「電気料金」・「電気代」は同じ?

次も言葉の問題ですが、一般的に電力や電気の使用料を表す言葉には、電力料金、電気料金、電気代などがあります。この内、料金と電気代は同じように使われますが、電力料金については使い分けが必要なときがあります。

後で具体的にご説明しますが、「電力量料金」という言葉があり、電力会社が使う料金の内訳で、使用量に比例する料金を指しており、「従量料金」ということもあります。なお、電力会社が料金の全体を指すときは、「電気料金」をよく使っています。

以上の事情がありますが、この記事では料金の全体を表す場合は、原則として「電力料金」といい、電気料金や電気代と同じ意味合いで使いますので、ご承知ください。

電力料金の基礎

電力の契約はどことする?|自由化は?

いうまでもなく、どこの家庭でも電気を使うには電力を供給する会社と契約して、電気を提供してもらわなければなりません。

2016年3月までは東京電力など全国の10社(他に北海道・東北・中部・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄)が独占して電力を供給していましが、4月から電力の自由化が行われ、多くの「新電力」と呼ばれる会社も提供するようになりました。

しかし、「新電力」の会社と契約した場合でも、現在は各家庭に電力を送る送電線は従来の10社のものを使っている状況です。ちなみに、2020年には発送電分離ということで、10社の送電部門が発電する会社から分離されることになっています。

電力料金の標準的な金額は?

電気は生活に欠くことができません。冷蔵庫などの家電製品はもちろん、お風呂などの給湯システムや最近は台所でもIHなど熱源としても利用が増えています。さらに、夏の暑いときや冬の寒いときにエアコンなど電力料金を気にしながらも使わざるをえませんね。

それでは世間ではどのくらい電力を使い、料金は幾らくらいなのでしょうか?経済産業省の標準家庭(モデル)の調査によると、全国的には電力使用量が1か月概ね300kWhで、料金が1か月7,000円~8,000円となっています。電力会社別の例では、東京電力が300kWhで7,518円、中部電力が300kWhで7,400円、関西電力が300kWhで8,058円となっています(2015年12月 下記ご参照)。

ただし、実績としては、2人以上世帯の2015年平均の電気代が11,060円(総理府家計調査)というデータもあります。上記モデルよりは高めになっていることもご理解ください。

電力料金の仕組み

電力の料金の仕組み①|請求書で分かること

どこの家庭でも電力料金を払っていると思いますが、そうであれば基本的には毎月電気料金の請求書・領収書が届けられ、その中に項目別料金が示されているはずです。また計算方法の仕組みはホームページなどで説明されているはずです。

電力会社との実際の契約にあたっては、電力会社のメニューから選択して契約するようになっています。そのメニューの例については後でご説明しますが、基本的な計算方法をまず理解していただく必要があります。

なお、電力料金については国がかなり関与しており、値上げは認可制となっており、また後でご説明する賦課金は国の方針として決められています。実際の契約パターンや単価は各電力会社が決めますが、基本的な計算の構成は概ね各社共通となっています。

電力料金の仕組み②|計算式

基本的な計算方法(考え方)は次の通りで、電力(電気)料金=A+B±C+Dとなります。

(A)基本料金

各家庭が選択したメニューごとに基本料金が決められていて、使用量に関係なく発生します。なお、基本料金の要素としては、契約する電力の消費量(kW:キロワット)や電力の容量(kVA:キロボルトアンペア)があります。例えば、同じメニューでもアンペアが低ければ、基本料金が安くなります。ただし、メニューによっては基本料金がないパターンもありえます。

(B)電力量料金(従量料金)

契約したメニューの単価に使用した電力量(メーターの回った量)を掛けて計算されます。もし、時間帯別に料金が変わるメニューであれば、時間帯別の単価に時間帯別の使用量を掛けます。時間帯別の場合、普通は夜間、深夜の単価が安く、昼間は高く設定されています。

(C)燃料費調整額

石油やLNG、石炭など火力発電の燃料費が高騰し、乱高下するため、電力会社だけで吸収することが困難となり、1996年から消費者に一定額を負担してもらう制度となっています。調整単価に電力使用量を掛けて計算されます。調整額はプラスのこともマイナスのこともあります。例えば、中部電力の2016年8月の単価はマイナス5.45円/kWhです。

(D)再生エネルギー発電促進賦課金(略称 再エネ賦課金)

太陽光発電や風力・地熱発電など再生可能エネルギ-の利用を促進するため、それらで発電した電力を電力会社が買い取ることが決められ、その費用の一部を消費者が負担するものです。2012年から導入され、経済産業大臣が額を決定した単価に、電力使用量を掛けて計算されます。なお、中部電力の2016年8月の単価は2.25円/kWhです。

その他実際には、電力会社のメニューによる割引きや口座引き落とし手数料が調整されて、電気料金が請求されます。

電力料金のメニューいろいろ

電気料計算の基本は上記の通りですが、実際にどのようなメニューがあるか東京電力・中部電力・関西電力の代表的な例をご紹介します。その中で深夜電力・夜間電力との関係を含めてご説明します。

なお、大手電力会社10社のメニューは2016年4月の電力自由化の機会にかなり刷新されています。従来からのメニューは、3月までに契約した人に対してはサービスを継続していますが、新規の受付は終了しているものもあります。

例えば、従来あった「低圧深夜電力」などは既契約者へのサービスは継続しますが、それに代わる新規メニュー(深夜という名目のもの)がなくなっている会社もあります。

東京電力の料金メニューは?|夜間は?

スタンダードS

従来からある「従量電灯B・C」に近く、最もベーシックな新プランが「スタンダード」で、その中にS、L、Xのタイプがあります。特徴は時間帯に関係なく料金が設定されていることです。その中でも一般的なSタイプの基本料金は1契約あたり30A(アンペア)が842.40円、40Aが1,123.20円です。

使用量に比例する電力量料金は1kWhあたり300kWhまでは23.40円、300kWh超は30.02円です。この単価が深夜料金・夜間料金との比較対象となります。

スマートライフプラン

オール電化など夜間の料金を安く利用したい人向きのプランです。なお、オール電化でなくても利用できますが、総容量が1kVA(キロボルトアンペア)以上の夜間蓄熱式機器(エコキュート、オフピーク式温水器)を持っていることが条件です。

基本料金は契約電力1kWあたり450.00円で、使用量に比例する電力量料金は昼間(6:00~25:00)が1kWあたり25.33円、夜間(1:00~6:00)が17.46円となっています。

夜トクプラン

スマートライフには該当しないが、夜間・深夜の利用が多い家庭に適したプランです。夜間を割安にする時間帯により「夜トク8(23:00~7:00の8時間)」と「夜トク12(21:00~9:00の12時間)」があります。

基本料金はどちらも契約電力1kWあたり210.60円です。使用量に比例する電力量料金は夜トク8の場合、昼間は1kWhあたあり32.14円、夜間は20.78円です。夜トク12の場合は、昼間は1kWhあたり33.76円、夜間は22.55円となっています。

備考

今後契約を検討する場合のプランの例は以上のとおりですが、エコキュートなど大型の設備があるのならスマートライフプラン、設備がなく電力の夜間が多ければ夜トクプランがお得となります。

なお、「低圧電力プラン」があり、温水器などの設備を設置している場合に、基本料金1kWあたり1,101.60円、深夜の電力量料金が1kWhあたり15~18円というお得なプランがありますが、2016年4月以降は新規受付を終了しています。

中部電力の料金メニュー|夜間は?

おとくプラン

一般の家庭向けのベーシックなプランで、従来からある「従量電灯Bプラン」とほぼ同じ内容ですが、割り引きがあるためお得になっています。2年契約が原則で、時間帯に関係なく料金が計算されます。基本力金は契約電力が40Aの場合1か月1,123.20円、60Aの場合1,684.80円となっています。

使用量に比例する電力量料金は1kWhあたり、120kWhまでは20.68円、120kWh超3,000kWhまでは25.08円、3,000kWh超は27.97円となっています。

スマートライフプラン

時間帯別に料金単価が変わるプランで、3通りのパターンから自分の生活に合うものを選択できます。また、1日を3つの時間帯に分けて、デイタイム、@ホームタイム、ナイトタイムと分けて管理しています。

具体的には、「基本プラン」では、平日はナイトタイムが22:00~8:00、@ホームタイムが17:00~22:00および8:00~10:00となっています。また、土・日・祝日ではナイトタイムは平日と同じで、それ以外は@ホームタイムとしています。

「夜とくプラン」では、ナイトタイムが平日も土・日・祝日も21:00~7:00と長く設定され、「朝とくプラン」ではナイトタイムが平日も土・日・祝日も23:00~9:00と設定するなど、きめ細かく設計され、自分の生活に合わせたプランを選べるようになっています。

基本料金はどのプランも同じで、契約電力が10kVAまでが1か月1,460.00円、それ以上は1kVAごとに280.80円となっています。

使用量に比例する電力料金は、どのパターンも同じで1kWhあたりデイタイムが38.00円、@ホームタイムが28.00円、ナイトタイムが16.00円となっています。

備考

電力自由化以前からあった夜間・深夜が割り安となるメニュー(Eライフプラン、タイムプラン、低圧深夜電力A・Bなど)については、既契約者へのサービスは継続されますが、新規受付は終了しています。(注.タイムプランは2016年9月末で受付終了)

関西電力の料金メニュー|夜間は?

【従量電灯A】
家庭で最も多く利用されているメニューです。特徴としては、基本料金がなく使用量にリンクして計算されます。また使用の時間帯も関係ありません。比較的使用量が少ない家庭向きです。

電力量料金は、15kWh超120kwhまで1kWhあたり22.83円、120kWh超300kWhまで29.26円、300kWh超33.32円、ただし最低料金373.73円となっています。

はぴeタイム

このメニューは、季節、曜日、時間帯により単価が変動するもので、夜間・深夜の安い電力を有効に使いたい人に適しています。利用出来る人は原則として4kVA以上のエコキュートなど夜間蓄熱機器を持ち、昼間から夜間などへ負荷移動させられるなどの条件があります。

基本料金は契約電力が10kWまで2,160.00円で、以降1kWごとに388.80円加算されます。使用量に比例する電力料金は1kWについて、デイタイムが夏季38.89円、その他の季節が35.54円で、リビングタイムが27.32円、ナイトタイムが13.10円となっています。

なお、時間帯の区分は、平日はデイタイムが10:00~17:00、ナイトタイムが23:00~7:00で、その他がリビングタイムです。土・日・祝日等は、ナイトタイムは平日と同じで、その他はすべてリビングタイムです。などかなり複雑ですので、ご利用にあたってはよくご確認ください。

時間帯別電灯

はぴeタイムのように条件が厳しくなく、単純に昼夜の料金単価で違うメニューです。夜間に入浴、エアコン、洗濯機などの電力を使うことが多い人に適しています。

基本料金は、契約電力10kWまで1,188.00円で、以降1kWごとに388.80円加算されます。使用量に比例する電力量料金は1kWあたり、昼間が90kWhまで24.71円、90kWh超230kWhまで31.66円、230kWh超は36.14円です。夜間(23:00~7:00)は13.10円です。

備考

上記の他に、季節により単価が変動する「季節別電灯PS」、深夜電力で小型温水器で湯を沸かす「深夜電力A」など豊富なメニューがあります。

夜間電力は安い?

昼間の5~6割位安くなる

これまで見た電力会社の料金メニューからもお分かりのように、昼夜同じ単価のものもありますが、夜間・深夜の料金が安くなっているものも多数あります。

もう一度夜間・深夜が安い例を確認してみましょう。まず、関西電力の時間帯に関係ない「従量電灯A」では1kWあたり料金は、300kWh使用の場合の平均で26.68円/kWh(単価は22.83円~29.26円)です。

これに対し、「時間帯別電灯」の場合、仮に昼間150kWh、夜間150kWh使ったとして1kWhあたりの料金を計算してみます。基本料金も合計300kWhで配分します。その結果、昼間は31.49円、夜間は17.06円となります。

(備考)計算式は次の通りです。基本料金:1,188円÷300kWh=3.96円/kWh① 昼間料金90kWhまで:24.71円×90kWh=2,223.90円② 昼間料金90kWh超150kWh:31.66円×60kWh=1, 899.60円③ 昼間料金平均:①+(②+③)÷150h=31.45円/kWh  夜間:①+13.10円=17.06円/kWh

従って、夜間料金は昼夜均一料金に対し63%、昼夜別料金の場合は昼間に対して54%となり、安いことは間違いありません。ですから昼間の電力使用を抑えられる家庭では、夜間・深夜が安いメニューを選び、電気代を節約したいものですね。ただし、昼間の使用を抑えられないと逆の結果になることもありますので注意も必要です。

安い理由と値上げする可能性

夜間電力の料金が安い理由はなんでしょうか?これまで電力会社は、契約先の事業場や家庭が必要とする電力を確実に提供することを最重視してきました。そのためには電力需要が最も多い昼間をクリアするように発電する必要があります。

そして大規模な発電事業においては、燃料の性質などから時間帯別に発電量を細かくコントロールするのが難しいといわれています。そのために、需要の少ない夜間では電力が余ってしまうことになります。

そのような事情から、各電力会社とも夜間の料金を安くして、ユーザーが少しでも昼間の使用を抑えて、夜間にシフトしてくれることを期待しているものです。前記のように、特定の設備には一般の夜間料金よりさらに安い深夜料金を設けるメニューもあります。

ところで、電気料金はこの数年どのような動きをしているのでしょうか?経済産業省の資料によれば全国の電灯料金の1kWh単価の推移は、2007年では20円台、2011年までは21円台で比較的安定していましたが、東日本大震災の頃から上昇し、2014年には25円台となっています。2007年との比較では2割強増加しています。その背景は、原子力発電の中止により燃料代が非常に増加したためといわれています。

これに対して、深夜電力の単価は別の資料(東京電力・中部電力・関西電力)における大体の傾向ですが、2007年までは7円台、2011年までは9円台でしたが、2014年には12円台となっています。2007年からの増加率は5割強となります。ということで、深夜の電気料金はかなり値上がりしてきたことは事実といえます。(下記引用ご参照)

2016年4月の電力自由化を経て、夜間・深夜の料金がどうなっていくかはこれからの問題です。一部には従来の10電力会社から深夜の特別料金の新規扱いを中止するところもあり、また、新電力の会社は発電規模が10電力会社ほど大きくはなく、夜間に電力が余る事情が大手とは違うなどもありますので、夜間・深夜の料金が安くなる要素は少ないと見られます。

知っておきたい!夜間電力の活用法

基礎編

夜間・深夜の電力料金については最近値上がりしているものの、通常の料金あるいは昼間の料金に較べれば相当安いことがお分かりいただけたと思います。これを利用しない手はありませんが、利用するには手続きや努力が必要です。

まず夜間・深夜料金を活用したい家庭、それに適した設備のある家庭は、時間帯別に単価が異なる料金メニューを選ぶ必要があります。実態としては時間帯で変わらない料金体系の家庭が多いので、いちどチェックしてみてはいかがでしょうか?

オール電化とかエコキュート、温水器のことは後でご説明しますが、第一歩としては、夜間の時間帯に電気の使用を集中させることも大切です。洗濯などもできるなら夜間にするとともに、例えば、携帯電話やシェーバーなどの充電、炊飯器なども夜間に稼働させることで節約につながります。

オール電化編

オール電化住宅は、家庭で使うエネルギーをすべて電気に集中している住宅のことです。主な対象としてはお風呂や台所の給湯システム(エコキュートや電気温水器)、空調設備、IH調理器、床暖房などです。ガスを使ったシステムと対比されます。

次に、オール電化住宅を造ったり購入しただけでは、電気料金のメリットは生じませんので、オール電化に対応した料金メニューを契約する必要があります。電力会社によってメニューはまちまちですが、「スマートプラン」、「はぴeタイム」などがあります。

それらのメニューとともにスマートメーターなどで30分単位でコントロールするなどして、昼間の使用を抑えて、できるだけ夜間や深夜の安い料金を利用するようにできます。しかし、電力の使用は夜間だけではありませんし、トータルとしてかなりの使用量、電力料金となりますので、承知しておく必要もあります。

もちろん、オール電化で快適な生活をすることは魅力ですが、一方ではオール電化住宅にするには初期投資がかなり掛かるうえ、夜間料金が過去に較べて高くなってきたこともあり、思惑が外れたという声も聞かれます。

エコキュート編

お湯を貯めておくことができるため、夜間や深夜の安い電力を使うことができ、タイプとしてはフルオートやセミオート、ダブル追い焚き機能付きなどがあります。オール電化住宅などでも多く採用されていますが、一方では低周波騒音が出るため置き場所によっては隣から苦情がくることがあるなどの問題もあります。

電力の契約では、オール電化対応など夜間が安いメニューを選び、または深夜電力として別メニューがある場合はそれを契約することもできます。

製品例をご紹介します

  • 三菱電機のSRT-W372:タンク370L(4~5人用) メーカー希望価格770,000円、実勢価格175,780円(価格.com)
  • 日立のナイアガラ出湯BHP-F37PD1:メーカー希望価格1,065,000円、実勢価格210,500円(価格.com)

電気代については、あまりデータがありませんが、メーカーのダイキンによれば、年間18,800円(同社BHP-F56PDを関西電力で使用の場合、下記ご参照)となり、ガス代に較べて76%削減されると説明しています。

電気温水器の価格・電気代は?

電気温水器は電気(ヒーター)でお湯を沸かして、それを貯めておいてお風呂など必要なときに使える装置です。保温して貯めておくことで、単なる瞬間湯沸かし器と異なります。

夜間や深夜の安い電力を利用できる夜間蓄熱式機器の一つです。なお、ガスなどは別にすると、過去には電気温水器が一般的でしたが、徐々にエコキュートが増えている状況です。

電力の契約では、オール電化など夜間が安いメニューを選び、または深夜電力として別メニューがある場合はそれを契約することもできます。

電気温水器のパターンとしては、フルオート、セミオート、追い焚きなどがあり、お風呂や洗面所、台所などで便利に使うことができます。

人気の商品例をご紹介します

  • 三菱電機SRT-J37W4 :フルオートダブル追いだき 容量370L メーカー希望価格465,000円  実勢価格182,089円(価格.com)
  • パナソニックDH-46G5QU:フルオート 追いだき 容量460L メーカー希望価格517,000円  実勢価格262,408円(価格.com)

電気温水器の電気代についてはデータが少ないですが、日立の460Lのフルオートの例で、1日3時間稼働させた場合199円/日という計算がありますので、参考にしてください。

蓄電池でも活用できる!

家庭用蓄電池とは?

これまでにご説明したエコキュートや電気温水器は夜間の安い電力を利用してお湯を沸かしておいて、必要なときにお湯を使うものでした。しかしそれとは違う発想で、夜間の電気そのものを蓄電池に貯めておいて、昼間などの必要なときに電気として取り出して使うものです。

原理としては、例えば自動車のバッテリーのようなもので、簡単にいえば外部の電力会社の電線からバッテリーに充電していくものです。蓄電池もリチウムイオン電池など技術が発展中ですが、太陽光発電などとも組み合わせ、電力会社の昼間の発電量を抑えるのにも役立つシステムです。

家庭用の蓄電池が販売されていますが、問題点もあります。まず、蓄電池の容量が数ワットという小型の家庭用でも100万円前後することです。次に、使用できる電気機器が小さな容量のものに限定され、エアコンなどには使用できません。さらに、蓄電池の寿命が10~15年くらいといわれており、買い換えが必要になることも問題です。

まとめてみると、100万円の投資と、夜間・深夜電力で節約できる金額とでは、なかなか割が合わないといえるようです。ただし、太陽光発電などで積極的に活用するならば、利用価値はあるかもしれません。

家庭用蓄電池の商品は、次のような例があります。
・パナソニック リチウムイオン蓄電システム:蓄電容量5kWh メーカー希望価格=オープン 実勢価格67万円(蓄電池総合情報)
・シャープ クラウド蓄電池JH-WB1621:蓄電容量4.2kWh  メーカー希望価格363,800円(蓄電池単体)、1,800,000円(セット価格)

蓄電池は自作できる?

上記のように市販の蓄電池はかなり高額ですが、自作は可能でしょうか?結論は自分で作ることができます。しかし、高度でなくてもある程度の電気知識は必要で、ややマニアックといえるかもしれません。

なお、最近は太陽光発電を小型の蓄電器に充電して、小型の家電に使う人も増えていますので、夜間電力にこだわらず蓄電池を自作する人は増えていくかもしれません。

安い夜間電力から充電して昼間に使えるようにするには、いくつかの市販品を利用します。必要な機器で主なものは充電器、ディープサイクルバッテリー(2台)、インバーター(直流を交流に変換)で、他にブレーカー、電圧計、タイマーなどとなるようです。

費用の合計は10万円~15万円程度で、2.4kWh程度の蓄電池ができるといわれています。

まとめ

深夜(夜間)の電力を、賢く安く活用するための情報をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?以前から深夜の電力は安いといわれてきましたが、最近は値上がり気味で、しかも電力自由化もあり、変動期にあります。記事がお役に立てば幸いです。