投資目的で太陽光発電設備が設置・売電されている中古物件のリスクと対処方法

太陽光発電の導入を検討している場合、住宅の屋根に太陽光パネルを設置する住宅用太陽光発電以外の、設置方法を考えるケースもあります。野立て太陽光発電や土地付き太陽光発電投資などのことです。

そして、その中でも既に太陽光発電設備が設置され、使用されていた中古物件の太陽光発電投資について関心が湧いている方もいるでしょう。しかし、中古物件の太陽光発電投資は、住宅用設備や1から野立て太陽光発電設備を設置するタイプと、特徴やメリット・リスクなどが違っています。

ですから、その違いと中古物件の太陽光発電投資の特徴を理解した上で、購入を検討するのがおすすめです。

そこで今回は太陽光発電投資・事業を始める方に向けて、既に太陽光発電設備が設置・稼働されていた中古物件の太陽光発電投資について、リスクと対処方法などについてご紹介します。

太陽光発電投資における中古物件の購入に伴うリスクとは

太陽光発電投資は、土地を購入して太陽光発電設備を後から設置する方法と、土地付きの太陽光発電システムを購入する2種類に分けることができます。そして、今回紹介している方法は、土地付きの太陽光発電システムの中で、中古物件と呼ばれているタイプです。

この場合の中古物件とは、前オーナーが太陽光発電システムを使用していたため、使用済みの設備という意味です。メリットも多い反面、リスクも存在するため事前に把握しておきましょう。

太陽光発電投資の中古物件は設備不良リスクが存在する

既に稼働済みである、中古物件の太陽光発電投資を始める場合は、設備の経年劣化や質のばらつきなど、設備不良リスクがあります。

経年劣化は防ぎようがありませんので、どの中古物件においても付いてくるものといえます。また、設備の中には漏水や破損といった状態の場合があるため、太陽光発電投資を始める前に、現地で視察・確認を行う必要があります。他にも担当者に設備の状態を、相談してみるといいでしょう。

中古物件の場合は固定買取期間が短い

太陽光発電の中古物件のリスクとして、考えなければいけないポイントの1つが固定買取期間についてです。前オーナーが稼働させていたため、固定買取期間が短くなってしまいます。

太陽光発電投資の場合は、10kw以上の出力がほとんどですから固定買取期間は20年間です。しかし、前オーナーの設備使用期間が3年間とした場合、20年間-3年間となりますので、これから購入する方は固定買取期間が17年間です。

固定買取期間を重視している方は、中古の太陽光発電投資について検討し直す必要があるでしょう。

中古の太陽光発電付き物件はお得か損かについて詳しくはこちら
太陽光発電が付いてる中古物件のメリット・デメリット!購入は得か損か

中古の太陽光発電投資は税制面のメリットが少ない

中古の太陽光発電投資ですと、税制面でメリットが少ないといえるでしょう。例えば、国の制度として、生産性向上設備投資促進税制というものがあります。こちらは、平成28年から平成29年3月31日までに新築物件の購入者を対象とした、特別償却と税金控除の制度です。

既に制度自体は終了していますが、このように中古物件ですと太陽光発電投資であっても税金控除や特別償却といった、大きな節税を行う機会が少ないといえます。

太陽光発電投資を中古物件で始める際のリスクに対処する方法とは

太陽光発電投資を中古物件で始める際、いくつかのリスクに対処しながら運営を行う方法もあります。そこで、ここではリスクへの対処方法を3つご紹介します。中古物件の太陽光発電投資にも、活用方法があるので検討している方は参考にしてみてください。

中古の太陽光発電投資を行う前に点検報告書を確認する

太陽光発電設備が付いてる中古物件の場合、既に数年間稼働していたため経年劣化や破損が生じている可能性があります。そのため、これから太陽光発電投資を行う方にとっては、修理費用や点検費用など想定以上のコストが掛かる可能性があります。

そこで、後から点検コストがかさまないようにするため、以下の点に着目しましょう。

・過去の発電状況や発電量
・売電金額
・メンテナンス、修理履歴
・機器、部材交換履歴
・太陽光パネルの状況(傷や汚れ)

そして、上記の項目をチェックするためには、点検結果報告書がないか確認しましょう。点検結果報告書は、点検作業に関することを詳細に記載しています。また、点検結果報告書がない中古の太陽光発電設備の場合は、そもそも点検を怠っている可能性があります。

点検結果報告書の有無と、内容をよく確認することが大切です。

中古の場合は固定買取期間が短いことを含めて費用回収を考える

中古の太陽光発電投資は、新規導入と比較して買取期間が短いです。しかし、この部分に関しては、改善のしようがありません。

買取期間が短いことを前提として、収支計画や費用回収を検討することが、リスクを軽減するために必要な考え方です。また、固定買取価格は、新規設置年のままですから売電収入について、想定よりも高めで計算することができます。

見積もり業者などに相談して、正確な収支計画を立てることが固定買取期間に関するリスクを抑える方法です。

中古の太陽光発電投資の場合は通常の減価償却を利用する

中古の太陽光発電投資の場合は、節税など税制面のメリットが少ないといえます。しかし、通常の減価償却を利用可能なため、節税効果が期待できます。

新規の太陽光発電設備に関しては、17年の減価償却期間と定められていますが中古物件の場合は、以下の計算式で求めます。

・法定耐用年数-経過した年数+(経過年数×20%)=耐用年数(減価償却期間)

一括の償却はできませんが、毎年数10万円の節税が可能なのですから、通常の減価償却も利用するべきでしょう。

太陽光発電投資における中古物件のリスクを補う点

太陽光発電投資において、中古物件のリスクと対処方法以外の特徴についても知っておくことが大切です。ここでは、太陽光発電投資を中古物件で始める際に、リスクとなる部分を補える特徴を3点紹介します。

太陽光発電投資を始めるまでの時間が短い

住宅用太陽光発電を始める時は、比較的導入までの手続きがスムーズとなりますが、土地付き太陽光発電の場合は事情が違います。

野立て太陽光発電投資を始める場合は、土地の取得から始め、経済産業省や電力会社へ太陽光発電事業の申請手続きを行わなくてはいけません。また、土地付き太陽光発電投資の場合も同様に手続きが必要となります。

従って、太陽光発電投資を始めるまでに長い期間を要しますが、中古物件の場合は土地の取得や設備投資は必要ありませんし、土地の登記変更や名義人変更等で済みます。そのため、最短で翌月から稼働できます。

固定買取期間が短い代わりに買取価格が前回の導入年で設定されている

中古の太陽光発電投資では、固定買取期間の短さがリスクとなりますが、一方で固定買取価格の設定は新規設置年となっています。そのため、売電価格が中古の購入時と比較して高い傾向にあります。

固定買取価格は年々下落傾向ですから、後発組の方が売電収入面でメリットが少なくなりつつあります。しかし、中古の場合は高い売電価格の状態で売電収入を得られるため、場合によっては新規設置よりも収益確保しやすい側面があります。

太陽光発電投資を中古物件で始める場合はリスク対策を行いながら運用すること

太陽光発電投資は、住宅用太陽光発電と違い土地取得から大規模な設備投資、そして経済産業省や電力会社への申請手続きなど、コストと時間の掛かる事業です。しかし、中古物件の場合は、土地付きですし設備も残っています。

ですから、稼働までの期間を短縮できますし手続き等もスムーズに進められますが、リスクについて把握しておく必要があります。

固定買取期間が短い点や設備の劣化や破損の可能性、特別償却の対象外など様々な課題もあり、それぞれの対処方法についても理解してから導入するのがおすすめです。

購入してからリスクに気付くよりも、事前に知っておいた方が対処しやすいので今回の記事を参考にしつつ、中古の太陽光発電投資を改めて考えてみましょう。

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