【太陽光発電の費用とデメリット】付ける?付けない?費用対効果を検証

太陽光発電は費用が掛かっても付けたいと考える人がまだまだ多いようです。新築住宅での導入率は4割とも言われ、屋根の形から考えられて、工事も一緒にできる新築時に付けるのは一番効率がいいように思えます。ただ、かかるのは初期費用だけではないため安易に考えず、さまざまな費用やメリット・デメリット検証したうえで慎重に検討しましょう。

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太陽光発電システムの初期費用

新築の太陽光発電導入率は4割

新築される住宅のうち4割の住宅に太陽光発電システムが導入されていると言われているそうです。確かに周りを見ると半数程度の家には屋根の上に太陽光パネルが…実はわが家も新築時に太陽光パネルを約10kw載せました。34.56円/kwの全量買い取りです(2015年3月までの契約)。

個人的には太陽光パネルやパワーコンディショナーのメーカーによって、それほど発電量や変換効率に差があるとは思っていません。それよりも屋根の方角や勾配などの、太陽光の当たる条件によって変わるのではないかと考えているので、新築時は太陽光導入には最適な機会なのは間違いないと思われます。

まだ半年も住んでいないので付けて良かったのかどうかは分かりませんが、今のところ晴れている日ならば1日40~45kw程度は発電しているようです。雨だとほぼ発電しませんが曇っている日で15~25kwくらいです。月だいたい3~5万円の売電収入ですので、順調にいけば10年以内に初期費用を回収できるのではないかと思われます。

太陽光発電の初期設置費用

太陽光発電の初期設置費用は新築の場合どの程度が相場なのでしょうか。わが家の場合は、見積書の太陽光発電システムという項目欄は約10kwで310万弱となっていました。パワコン3台と発電表示装置込みでの価格のようで、新築なので工事費用は付帯工事費用に含まれていたのだと思われます。

個人的には全量買取でも10年を目途に初期費用が回収されて初めて付ける価値があると思っています。これより高い金額だと10年で元が取れない可能性が懸念されると思うので、工事費抜きで1kwあたり35万円以上かかるのなら高めではないかと思われます。

太陽光パネルはメーカーによって性能がさまざまですので、価格も1kwあたり24~35万円と幅があるようです。新築の場合はおそらく建築業者提携メーカーのものになると思われますが、自由に選べる場合は数社から見積を取り相場を把握しましょう。

既築住宅に付ける場合は、屋根の形状や建物の強度などから調べる必要があり、また配線や配管がうまく収まらないなどの点が問題となることが多いようです。また工事費用や足場費用なども必要になってくるため、新築時より数十万円程度高くなると言われています。

太陽光発電の設置費用を下げるには

前述しましたが、太陽光発電システムの初期費用は1kwあたり30万円台前半が妥当かと思われますが、載せるパネルの量が多くなるほど1kwあたりの単価は安くなる傾向にあるようで、つまり少量の場合は割高になるということです。相場としては光熱費ゼロを目指す3kwの場合で工事費込み約130~180万円、少し売電できる程度の5~6kwで160~200万円、10kw以上になると300万円~くらいのようです。

設置費用を下げる場合は他社との競合が最も効果的なようです。新築の場合は工事の兼ね合いがあるので一概には言えませんが、既築住宅の場合、何社かから相見積もりを取ることは費用削減効果が大変大きいと思われます。一括見積サイトなどを利用すれば、手軽に相見積もりができ設置費用も削減できるようです。

2016年4月電力自由化

2016年4月から電力が自由化されます。わが家にも電力自由化について説明にどこかの営業の方が来られて、ぜひシミュレーションさせてくださいと言われましたが、その時はまだ入居後1カ月も経っておらず比較するものがないのでお断りしました。これからこういった訪問が増えるのではないかと思われます。

昔は通信会社も日本電電公社(現在のNTT)のみでしたが、今は色々な会社が選べますね。まだ実感はわきませんが、それと同様に電力も選べる時代が来るということのようです。携帯電話会社のように数年ごとに乗り換えることなどもあり得るのでしょうか。

それも面倒な気もしますが、初期設置費用がそれほど抑えられなかった場合は、よりお得な契約先を選べるとういうのはいいのかもしれません。契約先によっては携帯代やガソリン代など他の費用とのコラボ割引なども可能になるといったサービスも期待したいところですね。

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太陽光発電システムの維持費用

2015年秋よりスマートメーター導入

電気を買ったり売ったりするときの計測メーターですが、2015年10月以降の新築分・交換分より、従来の買電用と売電用に分かれたメーターではなく「双方向計量機能付きスマートメーター」なるものが導入されるようです!30分ごとの発電量や使用電力量が分かり、Webサイトでの節電管理などもできるようです。

より細かい電力の使用状況や発電状況が把握できるとてもお得なシステムです。従来の売電メーターは、電力会社によっては初期設置費用や交換費用が契約者負担だったのですが、スマートメーターは電力会社所有となり費用も不要ということです。

これまでは北海道電力と東北電力、あと関西電力以南の電力会社については契約者負担だったのが、今後は無料になるのです。太陽光発電導入を検討するにも大きなメリットと言えるかもしれません。わが家は2017年1月契約なので、25,000円程度支払いました。10年ごとに2~3万円ほどの負担だったようですが、今後無料になるのは助かりますね!

ちなみに電力が自由化され電力の契約会社を変更するとしたら、現在旧メーター使用のご家庭もスマートメーターに無料交換してもらえるようですよ。

パワコン寿命は10年程度

太陽光パネルで発電された電力を、家庭で使える電力に変換する機械がパワーコンディショナーです。だいたい1台あたり3~5.5kwくらいの容量なので、売電目的でなく家庭で使うためだけならば1台で十分だと思われます。1台当たりの価格としては10~35万円と幅があり、容量が増えるほど高額となります。

10年に一度交換となると維持費用がかなり心配されますが、そのころには性能がもっと上がって価格も下がっているのではないかと言われていますが、大容量のパネルが載っている場合はパワコンも台数が必要ですので、10年ごとに数十万円の出費は痛いですね。

太陽光発電のために家の質を落とさない

よく住宅会社の広告などで「太陽光でローン0円」といった文句も目にしますが、実際にローン0円に近づけようと思うと大容量の太陽光パネルを家の屋根だけでなくガレージや庭などにも設置することになると思われるので、莫大な初期費用が掛かります。そのために家にかけるお金を削ってしまっては本末転倒です。

いくら毎月の返済額が減ったとしても、ローンはその分多くなるのですから支払利息も多くなります。太陽光システムのメンテナンス費用や維持費用も多くなります。家の維持費用もかかります。

太陽光発電の収入はローン補充のためではなく、家の維持費用程度に考えておいたほうが無難ではないかと個人的には考えています。

毎月の光熱費を抑えるためには天井や床、窓と壁の断熱性は高いにこしたことはありません。特に窓は最も室内温度に影響する部分ですので、できれば樹脂や木製の断熱性能の高いサッシに複層Low-eガラスが理想的だと思われます。太陽光発電システムは後付けすることができますが、サッシやガラスを後から交換するのは難しいです。

また、サイディング外壁などのメンテナンスには10~15年ごとにかなりの費用が掛かります。太陽光発電システムの導入の前に、家の性能とメンテナンス性を重視するのが本当のエコなのかもしれないと私は考えています。とにかく、太陽光発電のために家の質を落とすのは決して得策ではないと考えられます。

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太陽光発電の売電収入

住宅用太陽光(10kW未満)
  平成28年平成29年平成30年平成31年
買取価格出力制御対応機器
設置義務なし
31円
kWh
28円
kWh
26円
kWh
24円
kWh
出力制御対応機器
設置義務あり
33円
kWh
30円
kWh
28円
kWh
26円
kWh
買取期間10年間10年間10年間10年間
産業用太陽光発電(10kW以上)
 平成27年平成28年平成29年平成30年平成31年
買取価格(税抜)27円
kWh
24円
kWh
21円
kWh
18円
kWh
未定
買取期間20年間20年間20年間20年間 

出力制御される地域もある

2015年4月より、東京・中部・関西電力管轄以外の7電力会社の地域に、発電設備に出力制御対応装置という機器の設置が義務付けられることとなっているそうです。これは電力の供給量が需要量より大きくなった場合に電力会社によって売電を制御される装置で、パワコンに接続されるようです。

しかも、原子力発電は再生可能エネルギーより供給が優先されるとの情報もあり、今後原子力発電所の再稼働があれば供給量が増えた場合、制御が頻繁に起きるのかも懸念されます。それなのに制御装置は契約者負担だそうなのです。対象地域の買取価格には2円上乗せされているようですが、なんだか納得がいきませんね。

余剰買取と全量買取

太陽光発電の売電のしかたには、主に10kw未満の契約の余剰買取、10kw以上の全量買取(余剰買取の選択も可)2種類があります。夫婦共働きなどで昼間の電気をあまり使わない家庭では、余剰買取でもかなりの売電収入が期待できるようです。

余剰買取は自分の家の光熱費がまかなうだけで十分と考える方、災害時などの停電に備えておきたい方に多く、全量買取は太陽光発電による収入を得て、ローン軽減を目指す方に多いようです。

余剰買取のメリットとデメリット

余剰買取のメリットとしては、自分の家で発電した電気を使うことができること、蓄電池を設置すれば夜や災害時も電気が使えることが大きいと思われます。また10年間は買取単価が全量買取より高い(2015年10月現在:33円/kwh)ので、節約すればするほど収入が増えるのもうれしい点です。

デメリットとしては、まず全量買取に比べ固定価格での売電期間が10年と短いことが挙げられます。あとは蓄電池の利用やエネファームなどガスによる発電との併用、電気自動車によって蓄電機能を利用する場合などに買取価格が1kwhあたり4~5円低くなることです。

しかし、そもそも自給自足のためであればそこはあまり気にされない方も多いかもしれません。蓄電池によって災害時に電気が使えるということで、東日本大震災以降東北などではこの方法が多く選ばれているようです。自給自足を目指すエコな人には最適な買取方法です。

全量買取のメリットとデメリット

全量買取のメリットは固定価格での売電期間が20年と長いことが最も大きいようです。2015年7月現在の10kw以上の買取単価は税抜27円となっています。ここで注目したいのが「税抜」ということです。そうです、余剰買取の場合は資源エネルギー庁の資料でも「税込価格」で記載されているのですが、全量買取の場合は消費税がプラスされるのです。

2015年10月現在の消費税率は8%ですが、今後10%になったら10%の消費税が受け取れます。消費税の納税義務は年間売上高1千万円以上なので、一般家庭の場合は納税義務がなく消費税分まるまる得することとなります。ただ、今後変更される可能性も否めないとは思うのですが…。

デメリットとしては、自治体などの補助金制度が10kw未満と限定されていることが多いこと、蓄電池が付けられないので非常用電源としては確保できないことと、屋根の形が限定されてしまうことでしょうか。

正直なところ私は急こう配の片流れの屋根にはできればしたくなかったのですが、主人が太陽光を付けるなら10kw以上がいいと言うのでそうしました。太陽光のために好きな外観にできないなど、デザインが限定されてしまうのは残念なことかもしれません。

売電収入により元は取れる?

余剰買取の費用対効果

積載量や家族の数や生活リズムによって違いがあると思われるのですが、1年分の電気代相当の金額は浮いてくると考えられますので、うまく節電すれば月々数千円~1万円程度の収入が得られるのではないでしょうか。昼間は留守で電気を使わない家庭であれば、さらに売電収入も期待できると思われます。

要るはずだった電気代+売電収入でひと月に2万円近く得をした人もいるようなのですが、これは買取価格42円などの時期に導入した場合だと思われます。ただ2015年7月の改定で1kwhあたり33円となっているので、一月当たり光熱費がゼロになる程度の効果だと考えても、買電価格も高くなっているので10年で100万円程度は削減したことになるのではないでしょうか。

なので、よほど電気を使うご家庭でなければ、初期費用のほとんどは取り返せるものと考えて良いのではないかと思われます。また10年目以降も買取価格は落ちても、月々の電気代には貢献しますのでトータルとしても損にはならないのではないかと個人的には考えています。

全量買取の費用対効果

こちらは発電量が大きくなる分、初期費用の回収は10年あればできることが多いと思われます。わが家の場合は10kw強ですが北側道路に面しており、南にはさほど離れず家があります。正直屋根の下のほうはあまり太陽光が当たっていない気もします。

それでも、雨の多かった月でも3万円程度の収入がありました。良く晴れた月は5万円以上あったのですが、冬場などのことも考え少なく見積もって月平均3万円ほどとすると、年間36万円と考えて10年あれば元が取れる計算になります。

10年目以降のパワコンの交換や太陽光パネルのメンテナンスなども考えると一概には言えないかもしれませんが、20年間は固定価格での買取となるので、20年目以降の売電をないものと見ても損にはならないのではないかと考えています。

太陽光発電費用のまとめ

  • 太陽光発電システムの初期費用は1kwあたり24~35万円程度
  • 35万円/kw以上の見積なら高めだと考えられる
  • 初期設置費用を下げるには相見積もりが最も効果的だと思われる
  • 2016年4月からの電力自由化でお得な契約先を選ぶのも良い
  • 10年ごとにパワーコンディショナーの交換費用1台当たり10~35万円程度や、その他のメンテナンス費用も想定しておいたほうが良い
  • 2015年10月よりスマートメーターが導入され、10年ごとのメーター交換費用は不要となった
  • 全量買取では消費税がプラスされて入金される
  • 初期費用に関しては余剰買取でも全量買取でも10年程度で回収できる可能性が高い
  • 家の質を落として太陽光発電を導入するのは、家の維持費用面から見てもお勧めできない

結果、私としては予算が許すのであれば新築の場合は太陽光発電を付けたほうがお得なのではないかと思います。太陽光発電の費用や効果だけでなく、家全体の維持費用などについてもよく検討の上、後悔のない選択をしてくださいね!