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台風で太陽光パネルが飛ばされて壊れたときの保証や対処方法

近年、日本でも台風の勢力が弱まらずに、本州上陸するケースが増えています。また2018年は、台風の軌道が変わっており比較的被害の少なかった地域でも、台風による暴風や豪雨による様々な被害が発生しました。

そして、被害内容の中には、太陽光発電もふくまれています。太陽光発電と台風被害の関連性は、一見するとイメージしにくいですが故障するケースが出ています。暴風や暴風による飛んできた物に直撃するなど、被害ケースも様々でオーナーの方は対処に困ることでしょう。

今回は太陽光発電の台風被害をテーマに、台風で太陽光パネルが飛ばされて故障した場合の保証や対処方法を中心にご紹介します。

また、台風による被害ケースについても、いくつかご紹介しますので、この機会に太陽光発電設備や保証関係について再確認してみてはいかがでしょうか。

太陽光発電が台風で飛ばされたら被害状況を確認する

2018年の台風被害は、一般の方が想定しているレベルを超えたケースもあり、土砂災害や空港への浸水被害など今後の災害対策への課題となる事例が多くありました。そして、太陽光発電に関しても、台風の影響で故障やパネルが飛ばされるなど、様々な被害が起きました。

そこで、ここでは台風被害が起きた後に、太陽光発電を確認する上で何から始めればよいのか、確認方法についてご紹介します。台風被害など自然災害は、何が起きるか分からないので周囲と自分の安全を確保した状態で、設備の確認をしましょう!

台風によって故障した発電設備を確認して可能であれば電源を切る

住宅用太陽光発電及び産業用太陽光発電が、台風によって被害を受けて故障した場合の注意点として、素手で触らないことです。太陽光発電は太陽の光を受けて発電しますから、故障している場合でも発電している可能性があります。

従って、故障しているからといって、不用意に素手で触ると漏電した状態の太陽光発電設備から感電してしまう危険性があります。

台風によって飛ばされ、壊れた太陽光発電設備を確認する前にゴム手袋や長袖・長ズボンといった、素手で触れない服装で準備しておきます。

そして自身の感電や怪我がないよう安全を確保した上で、太陽光発電設備全体をシートで覆って感電防止に努めます。

また、以下に低圧と高圧の場合に分けて、電源停止方法を紹介します。

1.太陽光発電が低圧電源の場合

低圧の太陽光発電設備では、以下の順番でブレーカーを落とします。

  1. 主幹ブレーカー
  2. パワコン
  3. 集電箱
  4. 接続箱
  5. アレイの順

2.太陽光発電が低圧電源の場合

高圧の太陽光発電設備では、以下の順番でブレーカーを落とします。低圧との違いは、主幹ブレーカーを落とすかキュービクルを停止するかになります。

  1. 電力系統からの受変電設備(キュービクル)を停止
  2. パワコン
  3. 集電箱
  4. 接続箱
  5. アレイの順

飛ばされて壊れた太陽光パネルや周辺設備などを回収してもらう

故障した太陽光パネルや設備は、自力で復旧させることはできません。また、廃棄処分についても自力で行おうとすると、怪我などの危険があるため控えた方がいいです。

ですから、太陽光発電設備の廃棄や回収作業は、販売施工業者や50kw以上の設備を運営している場合、電気主任技術者に連絡を取り、対策を施すことが適切です。

また、2018年8月27日に太陽光発電協会(JPEA)が発表した情報によりますと、故障等によって太陽光パネルの廃棄処理が必要な場合、適切なリサイクル処理が可能な企業を公開しました。今後、廃棄処分が必要な場面に遭遇しましたら、JPEAが公開している適正な処理ができる企業に依頼しましょう。

太陽光発電の台風被害は自然災害補償や保険で対処する

太陽光発電設備が台風によって被害を受けた場合は、自然災害関係の補償や保険で対処するようになります。

また、システム機器保証では自然災害による被害を、補償することはできませんので注意しましょう。システム機器保証は、通常使用時に故障した場合の保証を指しています。

ここでは、保険の対処方法3パターンを紹介します。

保険会社の自然災害保険に加入している場合の対処方法

台風被害によって太陽光発電が故障した場合の対処方法として、保険会社へ連絡をとり保険の適用範囲は金額等について相談を行います。システム機器保証の場合は、通常使用時の補償に限定されていますが、保険会社の自然災害保険であれば保険適用に入ります。

正確には、火災保険もしくは動産保険に入る必要があります。一般的に火災保険は、火災のみの保険ではなく台風や水害、風災、電気系統の故障に対して適用されます。ただし、物が飛んできたことによる物損事故に関しては、補償されないケースが多いです。

また動産保険の場合は、火災保険と適用範囲が似ていますが、物損事故と盗難が保険適用となっています。しかし、電気系統に関する事故に関しては、保険適用の範囲外となるケースが多いです。

保険会社によって、補償内容に違いありますから、加入予定の方は内容をよく確認しましょう。

クレジットカード会社等の保険に加入している場合の対処方法

クレジットカード会社が展開している保険に加入しておくと、商品によっては自然災害に対する補償を受けられる場合があります。いわゆる付帯保険と呼ばれるタイプです。

クレジットカード会社の中には、自然災害による太陽光発電の損害に対する補償ができるタイプもあるため、そのような保険に加入するといいでしょう。例えば、アプラスなどが代表的です。

太陽光発電メーカーの補償に加入している場合の対処方法

太陽光発電設備のメーカー側が提供している、自然災害補償に加入していると修理費用などを補償してもらうことができます。

流れとしては、メーカー側が修理に必要な費用を算出し、その費用を自己負担します。そののち、請求書や事故報告書をメーカーへ送付し、更に保険会社へ送られ補償内容と照らし合わせて審査されます。

審査を通過すると、返金処理が行われます。

台風被害による太陽光発電の故障ケース

台風によって太陽光発電が受ける被害は、太陽光パネルが飛ばされるだけではありません。他にもいくつかの被害及び故障ケースがあり、事前に故障パターンを把握しておくと実際に被害を受けた際に対処方法を考えることができます。

台風によって太陽光パネルや発電設備が飛ばされる

台風による被害として、代表的なケースが風によって太陽光パネルや発電設備が飛ばされることでしょう。近年の台風は、勢力が弱まらずに本州へ上陸するケースがあるため、太陽光パネル等が飛ばされるといった被害を想定していない場合もあるでしょう。

しかし、今後は設備全体が飛ばされる被害まで、想定して保険の加入や周辺環境の整備を行うことが大切です。また、太陽光パネルや部材、発電設備が飛ばされて人に直撃した場合の補償に関しては、自然災害補償の適用外となるため別の保険へ加入しておく必要があります。

野立て太陽光発電の基礎ごと飛ばされたり歪みが出たりする

野立て太陽光発電の場合は、台風によって基礎ごと吹き飛ばされたり、基礎が変形・破損したりといった被害の可能性もあります。コンクリート基礎が破損・変形するほどの被害は想定しにくいですが、可能性0ではありませんので強度計算を業者にしてもらうなどの対策が必要です。

また、地盤の弱い土地では、基礎に打ち込んだ杭ごと太陽光発電設備が飛ばされる可能性もあるため、周辺環境の確認も設置前にしておきましょう。

太陽光パネルを支える架台が折れたりゆがんだりする

住宅用・産業用共通の被害として、太陽光パネルを支える架台が折れたりゆがんだりといったケースも考えられます。発生要因としては、太陽光パネルに強い風が辺り、風圧に架台が耐えきれず破損することでしょう。

太陽光発電の施工業者によっては、コスト優先にする場合もあるため強度計算を別業者に頼んで、どの程度の風圧まで耐えられるのか確認しておくことが必要です。

冠水被害による電気系統の故障

台風被害というと、風によるパネルや部材の破損を想定しますが、水害も発生する可能性があります。台風による豪雨や高潮・河川の氾濫などによる、冠水被害は2018年の台風被害にもありました。

冠水レベルにもよりますが、野立て太陽光発電の場合は、地面から低い位置にあるため水没やショートする危険があります。また、住宅の屋根まで浸水する被害も発生する可能性があるため、住宅太陽光発電も同様の被害を想定しておくことが大切です。

こちらの被害は防ぎようがありませんので、施工前に災害マップなどを活用して周辺環境がどのような状態が確認しておくなど、被害の軽減に努めることが必要となります。

台風被害に遭う前に保険の加入状況や設備周りを点検しておくことが大切

台風被害は、いつどの程度の規模で直撃するか想定できないため、被害に遭うことを前提として太陽光発電設備の確認や保険加入をしておきましょう。

パネルや部材の破損や人への被害は、自己負担で補えるものではありません。ですから、火災保険や太陽光発電向けの補償に加入し、自身や家族への経済的負担を少なくすることが必要です。

また、太陽光発電を設置した方や検討中の方も、自身が住んでいる地域の地盤や土砂災害の危険度、河川の有無や氾濫の危険性などあらゆるリスクを把握しておくことが必須です。何が起きても想定外では済まされません。

太陽光発電の利益だけでなく、リスクについても出来る限りの対策を施しておきましょう。

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