太陽光発電を契約後、クーリングオフ期間を大幅に過ぎたにも関わらず契約解除に成功した話

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太陽光発電を契約したあとにクーリングオフすることはできます。

しかし、クーリングオフの対象期間は決まっているため、その期間を過ぎて「やっぱり今回は見送ろう」「詐欺かもしれない」と思っても、期間外という理由で泣き寝入りしてしまうというケースがあるようです。

この記事では、クーリングオフの期間や通知書の書き方はもちろんですが、

太陽光発電の販売業者・施工業者に悪質な業者が多い理由や、契約から20日間をすぎてクーリングオフに成功した事例をクーリングオフするまでの流れとともに説明していきます。

太陽光発電はクーリングオフの適用となる?

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クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
(引用:独立行政法人 国民生活センター

太陽光発電もクーリングオフの対象となりますが、販売方法によってクーリングオフの対象となる期間が異なります。

クーリングオフの期間

太陽光発電でクーリングオフの対象となるケースは訪問販売が多いですが、訪問販売の場合、クーリングオフの期間は、契約書を交わした日から8日間となります。

クーリングオフの通知について【通知方法や書き方】

特定商取引法第9条にて

「消費者は事業者に対して、書面により申込みの撤回や契約の解除(クーリング・オフ)ができます。」
(引用:https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/

と述べられているように、クーリングオフの通知は、書面にて行います

クーリングオフ通知の書き方は以下を参考にしてください。

クーリングオフの通知書の書き方

クレジットカードを利用して商品を購入した場合は、販売会社だけではなくクレジットカード会社にも同様の通知書を送ります

すでに代金を支払っている場合は、

「支払い済みの代金をすみやかに返金してください」

のように返金を求める文を追加しましょう。

通知書は、受け取りが確認できるように普通郵便ではなく、特定記録や簡易書留で送付するようにしてください。

太陽光発電でトラブルやクーリングオフが多発していた理由

通常、購入を決めるときの意思決定は購入者がしますよね。

太陽光発電も同様に、

「この業者は本当に信頼できるか?」

「正しい売り方と正しい施工をしてくれるのか?」

このように消費者自身が業者の判断を任されます。

太陽光発電の購入先を探すために、地域の太陽光発電関連を検索すると、

「エコ〇〇」「サン〇〇」「〇〇ソーラー」といったカタカナ文字の会社がズラーと並ぶ中に、ちらほらと〇〇電機や〇〇瓦店、〇〇設備、〇〇建材といった業者が並び、
明らかに太陽光発電を専門にしていると思われる業者もあれば、本業が何か他にあって、片手間で太陽光発電の仕事もしていると思われる業者が見つかります。

しかし、たくさんの業者がありすぎて、

「どこに相談したらいいのかさっぱり…」「どの業者も似たり寄ったり」

と、どの業者を選ぶかという決め手がわかりません。

それもそのはずです。

「近くに腕のいい外科の先生がいる病院はある?」「あぁ、それなら△△病院の〇〇先生がいいよ!」

という風な会話を太陽光発電に当てはめる機会が日常にないからです。

これを逆手にとって、悪質な業者が訪問販売で太陽光発電の営業をしたことで、トラブルが発生したり、詐欺にあったりという事態が起きてしまいました。

そのため、太陽光発電におけるクーリングオフが増えてしまったのです。

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太陽光発電はメーカーが直接販売しているわけではない

なぜ、このような悪質な営業ができたかというと、メーカーが直接販売していないことが理由のひとつとして挙げられます。

太陽光パネルメーカーは、全国にたくさんの卸業者や代理店(特約店・FC店など呼び名はいろいろ)を配置し、そこから商品を供給しています。

そのため、メーカーが直接お客さんの家に訪問販売に行ったり、設置工事を提案したりすることはありません

パネルメーカーが直接販売することはないという、この明白な事実を知っている一般の人はほとんどおらず、たまたまやってきた訪問販売の業者をメーカーの人と勘違いして契約に至ってしまうケースもあります。

もちろん、訪問業者があたかもメーカーの人のように言葉巧みに営業トークを繰り広げることも勘違いする原因のひとつです。

メーカーは販売方法や施工方法を把握していない

実はメーカー側では、どんな販売会社がどのように販売しているのか、あるいはどのような施工をしているのかを正確に把握しているわけではありません

メーカーによって掌握の程度に差があるとはいえ、どのメーカーも末端まですべてを管理するのは困難です。

つまり、売り方は販売店にお任せになっているということです。

太陽光メーカーの業者がこのような仕組みになっていることから、やろうと思えば、誰でも太陽光発電システムを販売できます。

極端な話、昨日まで布団を売っていた業者が今日から太陽光発電システムを販売するということもできるということです。

もちろんちゃんとした知識があり、正しい設置ができれば布団屋さんが太陽光発電を売っても何の問題もありませんが、太陽光発電に関する知識が全然ない業者や安直な工事をする業者でも、太陽光発電の世界に入り込む余地があるため、契約先の業者を間違えるとトラブルが発生する可能性が高くなるのです。

太陽光発電の6〜8割は訪問販売によって販売されている

家庭用太陽光発電システムは、6〜8割が訪問販売業者によって売られていると言われています

もちろん、全ての訪問販売業者が悪質の業者ではなく、中には太陽光発電は販売された当初から販売を続けている老舗の業者もあります。

近年では太陽光発電が少しずつメジャーになり、ひと昔前の“太陽光発電=悪徳な訪問販売”のイメージはかなり薄れてきています。とはいえ、相変わらず亡霊のように昔のイメージが消えず、クリーンな太陽光発電のイメージに似つかわしくない販売業者が暗躍しているのが太陽光発電の業界ということもできます。

しかし、そういった業者が一部あるからといって太陽光発電システムそのものが否定されるべきではもちろんありません。

クーリングオフ期間を大幅に過ぎてから契約解除に成功した事例

実際に筆者が経験したクーリングオフの事例にはこのようなものがありました。

Aさんは40才の女性。耳が少し遠くなった母親と2人暮らし。
「環境にやさしい暮らしをしたい」という思いが強いAさんは、それを実践する形で質素に暮らしていました。業者が訪ねてきたのは、家が古くなってきたので建て替えの計画をしていた頃でした。

2月某日、Aさんの自宅に太陽光発電の業者が訪ねてきました。

太陽光発電にも関心のあったAさんは、自宅に訪ねてきたセールスマンの話に夢中になり、ちょうど家を建てる計画もあったため、新築の際に設置するという契約を交わしました。

新しい家の構想もまとまり、いよいよ着工にかかろうとしていた5月に太陽光発電を契約した会社から電話が…。

業者

クレジット会社から連絡が入ります。その際は工事完了した、とお答え下さい

Aさん

えっ、ちょっと待ってください。まだ家もできていないのですから

業者

いや、形式的なものですから。支払いの開始は家が完成する9月からですよ

不審に思ったAさんは、後日回答するという事で電話を切りました。

そのあと家の設計士に相談すると工務店を経由して、太陽光発電専門コンサルタントのB(つまり筆者)のところに伝わりました。

実際に業者の提案書を確認しましたが、「驚き」、まさにその一言でした。

屋根は十分広く、システムを大きくできるにもか関わらず、1.52kwというシステム規模。太陽光発電による経済効果はほとんど期待できない状態でした。
さらにびっくりしたのはその価格です。なんと1kWあたりの単価が151万円でした。

筆者自身は、倍の3.04kWのシステムを150万円程度で設置していました。

筆者が作成した太陽光発電設置の提案書を設計士経由でAさんに渡してもらうことにしました。

設計士

Bさんの提案書を見ましたが、今の契約は解約した方がいいですよ
Aさんは先の販売会社に電話し、解約したい旨を伝えた。しかし、

業者

契約してから既に3カ月も経過していますから解約はできません。また既に部材は仕入れてしまっていますから、解約したとしてもその代金はかかりますよ

確かにこの会社の言うとおり、クーリングオフのできる期間は契約してから8日間。
3カ月も経っていればクーリングオフはできないと考えるのが一般的です。

Aさん

ちょっと待ってください。太陽光発電の工事どころか、家すらもこれから建てる状態ですよね?

業者

いや、でもクーリングオフの期限が過ぎてますから。

Aさん

いやいや、そんなの家も建ってないのにクーリングオフも関係ないでしょう?

業者

それとこれとは別ですよ。
相手はクーリングオフの期限が過ぎている事を理由に頑として受けつけようとはしませんでした。

Aさんは諦めて、設計士に言いました。

Aさん

カクカクシカジカで、期限が過ぎているので解約できないそうです。自分が愚かだったとあきらめてそのまま設置しようかとも思ってます。

この話を設計士から聞いた筆者は、心の底からその販売業者に対する怒りが込み上げてきました。太陽光発電で後悔する人をつくってはならない、という自らの信念に反する事だからです。

筆者

私が何とかしましょう。それまで販売会社の要求は断り続けて下さい

筆者にはひとつの目論見がありました。それは以前、友人の司法書士に聞いた「契約書に不備があれば、期限にかかわりなく契約破棄できる」という言葉です。

その間にも先の販売業者からほぼ毎日「工事完了の連絡をせよ」という電話がAさんのもとにかかってきていたようです。「できません」と断り続けるAさんはノイローゼになる寸前まで追い込まれていました。

筆者は契約書を隅々まで確認しましたが目立った不備は見当たらず、「ダメかもしれない」という考えも頭によぎりました。

そして、ついに筆者は思い切って業者との直接交渉に踏み切ることにしました。

立場上、Aさんの弟を名乗って直接業者に電話をかけました。

Aの弟ですが、今回の契約は解約したいのですが

業者

Aさんにも何度もお伝えしているとおり、期限が過ぎているので、できません

契約書に不備があれば期限は関係ないと聞いています。今、知り合いの司法書士に契約書をチェックしてもらっています

業者

・・・・・

大体、工事も着工していないのにクレジット契約の締結を迫るのもおかしいですね

業者

・・・・・

解約してもらえますか?

業者

それはちょっと・・・。上司に相談して、またAさんに電話します
その後何度かやりとりをし、最終的には契約を解除することができました。

このケースでは、「司法書士に相談している」という言葉が決め手になったようです。

強引な販売を行なっている業者のクーリングオフは1割近くもあるようで、業者は最初からそれを計算に入れて販売しているので、今回のように高額な価格で契約を迫るのだとか。

さらに、もし訴訟を起こされ法的な判断をされる事になればそのための時間や費用がかかるので、訴訟に時間と費用をかけるくらいならクーリングオフに応じた方がマシという考え方もあるようです。

Aさんの場合は工事が着工されていなかったということが幸いしていますが、期間が過ぎてもクーリングオフができるという事例でした。

まとめ

今回紹介したように、クーリングオフの期間を過ぎていても、対応してもらえるケースがあります。

万が一、「騙された!」と気づいたときは泣き寝入りせずに、なんとかならないかを考えるべきです。とはいえ、それぞれの事例により判断が異なるので、いざという場合は専門家に相談することをおすすめします。

また、消費生活センターにも相談窓口があります。

本来、太陽光発電は適正価格で購入すれば利益を出せたり、電気代を削減することができる有益な設備です。

悪質な業者がいるからといって、「太陽光発電を設置しない」という判断はもったいないです。信用できる業者から見積もりをもらって太陽光発電を設置すれば、何も問題ありませんからね。

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