太陽光発電の国による補助金制度はなくなったが各自治体で続いている

これから太陽光発電システムの導入を検討している方の中には、補助金制度について気になっている方もいるのではないでしょうか。補助金制度が活用できれば、太陽光発電システムの初期費用を抑えることができて、費用回収期間も短縮可能となりメリットが多いです。

しかし、2019年時点で国による補助金制度は、既に廃止となっており太陽光発電システム導入による国からの補助金を受けることはできなくなりました。国からの補助金制度がなくなると、導入するメリットがないと感じる方もいるかもしれませんが、実際は事情が少し違います。

そこで太陽光発電システムの基本と国の補助金制度の概要や廃止による影響、更に2018年現在も継続している別の補助金制度についても紹介していきます。国による補助金制度廃止は、太陽光発電システムを導入する方にとってデメリットとならない部分もあるので、しっかり内容を把握しましょう。

住宅用太陽光発電システムや周辺環境について

これから太陽光発電システムを導入しようと考えている方の多くは、自宅の屋根に取り付けるタイプでしょう。しかし、太陽光発電システムには大きく分けて2種類あり、売電価格や適用される補助金制度が変わるので、まずは基本を押さえておくことが大切です。

太陽光発電システムは住宅用と産業用の2種類となっている

太陽光発電システムを大きく分けると、出力10kw未満の住宅用太陽光発電システムと、出力10kw以上2000kw未満の産業用太陽光発電の2種類があります。自宅の屋根に取り付けるタイプは、前者の住宅用太陽光発電システムに分類されます。

また、中には屋根をはみ出してムリに10kw以上の出力にしようとする方もいますが、その場合メーカー保証を受けられなくなるので、そのようなことはやめましょう。

ちなみにですが、産業用太陽光発電システムは屋根に取り付けるタイプではなく、野立てと呼ばれる方法で取り付けます。分かりやすく説明しますと、障害物のない広い土地に架台と呼ばれる土台を設置して、その上に何100枚以上の太陽光パネルを敷き詰めます。

広い土地に多数の太陽光パネルを設置できるので、発電量や出力も大きくなります。また、一見すると個人ではできないように感じますが、個人向けに土地付き太陽光発電投資というものがあり、最初から土地もセットで売り出しているケースもあります。

太陽光発電の売電価格は下落傾向となり新たな活用方法が求められている

住宅用太陽光発電システムも、年々生産・販売コストが低下したお陰で100万円単位の価格水準になりました。まだ、大きな買い物であることには変わりありませんが、それでも一般の方が融資組んで購入可能な価格まで下がったこともあり、普及が進んでいます。

しかし、販売コストの低下の影響は、良いことばかりではありません。固定価格買取制度と呼ばれる制度では、太陽光発電の売電価格が定められているのですが、こちらも年々下落している状況となっています。

固定価格買取制度は以下の記事で詳しく解説しています
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また、住宅用太陽光発電システムの場合は、導入から11年目になると固定買取期間が終了するので、想定される売電価格が11円/1kwhとなっており課題の1つといえるでしょう。

太陽光発電に関する国の補助金制度について

続いて太陽光発電に関して、かつて運用されていた国による補助金制度の概要やこれまでの流れを解説していきます。一般的に補助金制度は、廃止になるとデメリットとなりますが太陽光発電の場合は違う内容となっているので、要注目です。

国が定めた太陽光発電に関する補助金制度とは

2009年に太陽光発電システム導入に関する、補助金制度が立ち上がりました。この補助金制度の目的は、一般の方達にとって太陽光発電を導入しやすい環境にし、普及を進ませるです。正確な名称は、住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金で、2009年以前にも国が1度補助金制度を運用していましたが2005年に廃止となりました。つまり、2度目の補助金制度とも考えることができます。

また、2007年当時の住宅用太陽光発電システムの価格は、69.6万円/kWと高額となっており、2018年では安いと28万円台/kwで購入できることから比較すると、補助金を設ける意味が分かるでしょう。

2013年に国からの補助金は廃止となった

2009年から再開された国主導による、住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金制度は、2013年に廃止となります。廃止の理由が、太陽光発電の生産コストが低下したことと、普及が進んだことが含まれています。

前述でも紹介しましたが、2007年当時は69.6万円/kWの相場だったのに対して、2018年には半額以下となる、28万円台や30万円台が平均相場となったので補助金がなくとも、導入ハードルが下がったといえます。

また、後述で紹介しますが国からの補助金を受け取ることはできなくなっても、都道府県や市区町村による補助金制度などが継続しているので、太陽光発電の導入コストを抑えることは可能となっています。

国の補助金制度が廃止になったからといって損している訳ではない

多くの方は、太陽光発電の国による補助金制度が廃止になったことで、1つお得な制度がなくなったと考えるでしょう。確かに初期費用コストを抑えられるという点では、大きなメリットとなっていました。

しかし、国による補助金制度が運用されていた当時の適用条件に、補助金制度を利用する代わりとして、売電価格を安く設定されるというものがありました。なぜなら、太陽光発電の設置に関するフォローに加えて、売電価格も引き下げられない状態ですと補助金利用者のメリットがあまりに大きいということから、調整されていました。

従って、国による補助金制度が廃止になり、利用できなくなったとしても売電価格が引き下げられずに運用できるので、デメリットは限定的といえるでしょう。

太陽光発電に関する補助金制度は多様化している

ここからは国以外で継続している補助金制度や、太陽光発電に関連する制度を紹介していきます。各自治体や蓄電池など、多様な補助金制度が継続しているのでこれから太陽光発電を導入するメリットはあるといえます。

太陽光発電の補助金制度は各自治体で独自に継続している

国主導による太陽光発電の補助金制度は廃止となりましたが、都道府県や市区町村による独自の補助金制度は、2018年現在も継続中となっています。また、メリットの1つとして、国による補助金制度は売電価格の制限がありましたが、こちらは制限がないので売電収入に影響を与えません。

ただし、これから太陽光発電を導入する方は、1つ気を付ける事があります。それは、自治体によって独自の基準や条件、補助金額や補助金制度の有無があるので地元の自治体に確認する必要があります。

例えば、大阪府茨木市は12,500円/kWですが、宮城県石巻市では2万円/kwと違いがあります。他にも様々な自治体で補助金制度を継続していますが、しっかり1つ1つ確認しましょう。

太陽光発電を更に活用できる蓄電池の補助金制度が継続中

最近では蓄電池の発達によって、太陽光発電と蓄電池がセットで販売されるケースも増えてきました。蓄電池も導入するメリットは、夜間の発電0の状態でも貯めておいた電気を使うことで、買電量を減らすことできる点です。

また、他にも様々な運用方法があり、電気を使用する時間帯に合わせて蓄電した電気を使うことで、電気代を限りなく抑えることも可能になりました。

そして蓄電池についても各自治体で、独自の補助金制度が継続しています。ただ、国による補助金制度はないので勘違いしないようにしましょう。

自治体の事例としては、例えば東京都の補助金制度は、蓄電池導入に関して商品金額の1/6
もしくは1kwhあたり40,000円、または240,000円の3パターンのうち最も安い金額で算出されたパターンを補助金額として受け取ることができます。

最近では自家消費型のシステムが注目を集めており、売電価格の下落と共に優位性が出てきています。ですから、自家消費と相性の良い蓄電池の必要性も出てくるので、補助金制度も押さえておきましょう。

蓄電池については以下の記事で解説しています。
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太陽光発電の補助金制度は多様化しており今後も期待できる

住宅用太陽光発電システムに関する補助金制度は、国主導では廃止となりましたが普及が進んだことと、生産コストの下落など様々な要因が重なったことも理由です。また、この廃止自体はポジティブに考えることができます。

なぜなら、太陽光発電システムの導入コストが下がったということと、新たなステージに進んだということを表しているからです。そのきっかけの1つが売電価格の下落で、一見すると売電収入の下落に繋がるのでデメリットですが、自家消費型へシフトする良い機会と捉えることができます。

また、自家消費型も多くのメリットがあり、前述で解説した蓄電池の活用も重要なポイントとなっています。

更に、太陽光発電や蓄電池は各自治体で補助金制度が継続されていますし、ZEHなど太陽光発電に関わるシステムには政府が新たに補助金制度を設けています。このように、太陽光発電を取り巻く状況は変わっており、今後導入する方は常に新しい情報や補助金制度がないかチェックしましょう。
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