太陽光発電は天候に左右されて発電できないのでは?【太陽光発電投資Q&A】

自宅の屋根に太陽光パネルを取り付けて、光熱費削減や売電収入を考えているご家庭もあるでしょう。しかし、検討している方の中には、天候によって大きく左右されるのではないかと不安になるケースもあります。

確かに太陽光発電システムは、太陽光が降り注がなければ発電できません。ですから、雨の日や曇りの日などは、太陽光発電にとって悪条件の環境といえます。しかし、発電量が0にならないケースも多く、状況によって違います。

そこで今回は、太陽光発電と各天候条件の発電パターンについてご紹介していきます。また、天候への影響を小さくするための、対策方法についても説明していきます。

太陽光発電システムは、太陽光がなければ発電できませんが、それぞれの状況を正しく理解することで、解決策とメリットについて気付くことができます。

太陽光発電システムが天候や状況によって左右される

結論から説明しますと、太陽光発電システムは天候によって発電量に差が生じます。これは、避けれられない事象ですので、どんなに好条件の環境に太陽光発電を設置しても雨や曇りの日では発電効率が下がります。

しかし、発電効率が下がるといっても、0にならないケースが多いです。従って、各天候や状況によって、発電量がどのように変化するのか理解することが大切です。

晴れの日と雨や曇りの日で発電量に差が生じる

太陽光発電システムが天候によって影響を受けるケースといえば、雨の日や曇りの日が代表的ではないでしょうか。太陽光発電は、太陽の光をセルと呼ばれる素子が電気に変換するシステムです。

また、晴れの日の場合ではカタログスペックに対して、発電量7割~8割となるのが一般的です。

対して曇りの日は、太陽光が雲に遮られるため、4割~6割程度まで発電量が落ち込みます。しかし、雨の日では発電量が1割~2割程度となり、曇りの日よりも更に低下します。

ですから、曇りと雨の日どちらも発電量が0になる訳ではありません。それだけでなく、曇りの日は限られた日射量でも、5割前後の発電量を維持できます。

年間を通して発電量が0になる月は、限りなく可能性が低いことが分かります。

太陽光発電システムは冬場も発電している

初めて太陽光発電システムを導入する方にとって、冬場の発電も気になるところでしょう。一般的なイメージでは、冬場は冷え込むため発電効率が下がり、雪によって更に低下すると考えます。

では、実際の状況を説明します。

まず太陽光パネル全面に雪が積もっていた場合は、発電量が0になるケースもあります。ただし晴れの日や曇りの日は関係ないため、雪下ろしを行うことで解決できます。

太陽光発電量と積雪の関係は以下の記事で解説しています
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続いて、冬場の気温と発電量についてですが、太陽光パネルに組み込まれている太陽電池は気温が低くても発電可能です。

太陽電池の特性として、気温が高くなるほど発電効率が下がるようになっています。そして、気温が下がるほど発電効率が上積みされるため、発電量が下がることはありません。

気温が低くなるほどパワコンの故障に繋がるリスクがある

しかし注意することがあります。

気温が下がるほど発電効率が上積みされると、大きな電圧を発生させて周辺機器の故障リスクに繋がります。また、冬場に限らず春や秋など、日中と夜間の気温差が大きい環境にも気を付ける必要があります。

夜間は発電していませんし日中と比較して気温が低いため、日の出した際の発電時に規格よりも大きな電圧が発生する可能性があります。

最近の太陽光発電システムは、各メーカーが対策をとっているためユーザー側は、特に対応策を取る必要はありませんが、正しい知識を持っておくことが大切です。

太陽光が降り注がない夜間は発電できない

太陽光発電システムは、太陽が出ていなければ発電できません。当たり前ですが夜間は発電できないため、発電量が0となります。こればかりは、環境の問題ですから発電量0は仕方がありません。

それでも夜間の消費電力を、太陽光発電でカバーしたい場合は蓄電池を活用することで解決できます。

蓄電池とは電気を蓄電するための装置で、最近では太陽光発電システムに標準で接続されていることが多いです。

また、夜間の消費電力を減らす工夫も必要でしょう。

夏場など太陽光パネルが高温になることでも発電効率が下がる

冬場は発電効率が上積みされるため、大きな電圧が発生するリスクがあります。対して、夏場の気温が高い環境では、発電効率が下がるデメリットがあることを覚えておきましょう。

2018年では、35度や38度といった日が珍しくなく、太陽光パネルの表面温度が60度以上になります。そして太陽電池は、10度上がりますと2~4%の電圧低下が発生しまして、発電効率低下に繋がります。

雨や風によって太陽光パネルに汚れが付着することで発電効率が下がる

天候に左右されるケースは、直接的な要因だけではありません。雨や風が太陽光パネルの上に、汚れやごみの付着させる可能性があります。

また、結晶系の太陽光パネルなどは、一部が影やごみなどで発電できなくなりますと、周辺のセルも発電量が0になります。

・風が強くゴミや木の葉が飛んできやすい地域
・雨が多く汚れやすい
・影になりやすい

上記のような環境の場合は、CIS系の太陽光パネルを選ぶといいでしょう。CIS系の太陽光パネルは、一部のセルが発電できない状況でも周辺のセルに影響を与えない回路設計となっています。

太陽光発電システムの発電効率を上げるための方法について

太陽光発電システムのデメリットといえる、天候に左右される問題は解決したいところです。しかし、夜間や積雪時の発電量0の環境を変えることはできません。

そこで、周辺機器の活用などから改善する方法をご紹介します。

蓄電池を使って夜間や雨の日の消費電力をカバーする

夜間や積雪時は、発電量が0になります。しかし、自然環境を変えることはできませんから、太陽光発電システムに蓄電池を接続する方法も考えるといいでしょう。

蓄電池を接続することによって、日中や晴れの日に発電した電気を保存できます。そして、夜間に電気を使用する際に、買電ではなく蓄電池から電気を使用できます。また、発電量の少ない日は、蓄電池で消費電力をカバー可能となります。

最近の太陽光発電メーカーは、蓄電池とセットで販売していることが多いので、後付による手間は少ないでしょう。

蓄電池については以下の記事で解説しています
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発電効率の良い太陽光パネルを取り付ける

比較的取り組みやすい工夫の1つが、発電効率の良い太陽光パネルを購入することです。太陽光パネルには、結晶系やシリコン系など様々な種類があり、それぞれ発電効率も違っています。

また、メーカーによっても発電量や耐久性、どのような環境に強いのか特徴が異なっています。見積もり会社を通して、設置環境と相性の良い太陽光パネルを選ぶことが大切でしょう。

太陽光パネルの汚れや日陰になる障害物は取り除く

蓄電池の設置や発電効率の良い太陽光パネルの購入・交換は、いずれもコスト面の負担があります。

しかし改善方法は、費用の掛かるシステム面の工夫だけではありません。その方法とは、太陽光パネルやシステムの定期点検と掃除です。

定期点検の場合は、基本的に業者による作業ですから、利用者側でやることといえば目視による点検とモニタチェックです。

掃除とは太陽光パネルの掃除のことで、できる範囲で鳥の糞やごみ、木の葉や汚れを取り除きます。砂や泥などの汚れだけでも、発電に影響しますから定期的な掃除は大切です。

ただし気を付ける点がありまして、太陽光パネルを掃除するために屋根に上がることは危険を伴うため、屋根やパネルに上がらずにできる掃除をしましょう。

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天候に左右されるが解決策もあるため太陽光発電の導入メリットはある

太陽光発電システムは、太陽光をエネルギー源にしていますから天候の影響は仕方がありません。しかし、太陽光パネルの掃除や発電効率の良いパネルの購入、蓄電池を使った商品電力の削減など様々な対策が可能です。

更に最近の太陽光パネルは、発電効率が向上していますから晴れの日の発電量を伸ばすことで売電収入の確保も可能です。また、2019年時点でも太陽光発電利用者の評判の多くは、導入メリットなどがあることからメリットが上回っているといえます。

天候に左右されるのは、太陽光発電システムに限った話ではありません。柔軟に対応できるシステムですから、導入を検討してみてはいかがでしょうか。