初期投資0円で太陽光発電が設置できるという話しをよく聞きますが、はたしてそれは本当なのでしょうか?
いやいやそんなおいしい話があるわけないだろうと、だれしもが思うはずです。
では、初期投資0円で太陽光発電が設置できるカラクリとは何なのか!なぜ太陽光発電が無料で設置できるといった事が、話を聞くのか理由と気を付けるポイントを紹介します。
太陽光発電が初期投資0円というカラクリ
初期投資0円で太陽光発電を設置できるカラクリとは、太陽光発電システムの初期投資にかかる費用を銀行などで借り入れ、毎月のローンを払った場合、ローンの支払額と発電による売電価格が相殺できる状態をさしています。
つまり、実際には太陽光発電に初期投資費用がかかり、その費用を太陽光発電による売電で毎月支払っていることを指します。
また、売電した金額はオーナーの口座に入り、太陽光発電システムを導入する際にかかった初期費用はローンとして同じ口座から引き落とされます。
ですが、ここで多くの方が疑問と不安に感じることがありますよね。それは、そのようなことが実際に可能なのでしょうか?という点でしょう。
そもそも売電収入は一定では無いので、収支バランスが崩れて毎月の支払いができなくなるなんて事態にはならないと思いませんか?
太陽光発電の設置にかかる初期費用の相場はいくら?太陽光発電の設置費用の相場を解説|2023年の売電価格と収支シミュレーション初期投資0円でも気をつけないといけないことがある
続いては、売電収入を太陽光発電の初期費用で補填して、無料にする場合気を付けつけるポイントがあります。そこで、いくつかの注意点を紹介します。
ローンを支払う期間と電気の買い取り期間について
業者の多くがローンを組む場合15年設定で行っています。ですので、月々の返済額を少額にできる点で、契約・支払いを継続しやすいメリットがあります。
しかし、家庭用の10W以下の太陽光発電の場合、固定買い取り期間は10年と定められています。この場合、固定買い取り期間終了後の、価格変動制に移行した後の5年間もローンを払い続けなくてはなりません。
残り5年のローンを支払う際には、電気の買い取り価格が大幅に変更されているかもしれないリスクがあります。
ですから、ローンを組む場合には、買い取り期間に合わせて計算する必要があります。でなければ、10年目以降の収支バランスの予測がたてられないからです。
また、売電価格が大幅に下落していた場合、ローンの支払いが利益を大幅に上回ってしまうといった事態になります。ですからローンの期間と、固定買取価格終了後の収支計画について、しっかり確認しておくようにしましょう。
対応年数について
一般的なソーラーパネルの場合、対応年数は20~30年といわれています。
また、パワーコンディショナーの場合は、対応年菅10~15年とソーラーパネルよりも短い対応年数となっています。さらに、太陽電池の種類や性能にもよりますが、年月を経るにつれて、発電量は少しずつ経年劣化によって低下してゆきますので、各メーカーのシミュレーションを行っておきましょう。
太陽光発電の収支バランスを維持する為には、経年劣化による発電効率の低下も考慮したうえで運用を検討する必要があります。
できるだけローンを利用しない方が得
上記では初期投資0円のカラクリについて述べてきました。初期投資額を全額ローンで賄った場合、あまり利益があらないだけでなく、へたをすると損してしまうかもしれないといです。また、15年ローンの場合で金利が2.65%も発生し、太陽光発電の維持費用も考慮すると、金利2,65%は大きな負担となるでしょう。
ですから、ローンではなくて自己資金だけで初期投資を行えば、金利分浮くことになるので、毎月の収支が楽になります。太陽光発電で利益を出すことを目的にする場合は、ローンはできるだけ使わないことがポイントです。
ソーラーローンについての予備知識
ほとんどの信販会社や銀行のソーラーローンの金利は2.60%が相場です。また、信販会社が多く利用されている理由は手続きや審査が簡単だからです。
ただし信販会社以外にも、信用金庫や地方銀行、農協などにも太陽光発電向けのローンがあります。信販会社よりも利息が安いので、じっくり調べて利息の安いローンを組むようにしてください。
ただし、銀行などの場合では、審査が厳しく事業計画書の作成など、手間がかかることがあります。中には待つだけまたされて審査に通らず、結局信販会社でローンを組むことになったというケースもみられます。手間や時間を考えると信販会社の方が便利かもしれません。
太陽光発電の無料や初期費用0円には気を付ける
太陽光発電の設置費用は高額なので、つい初期費用0円や無料と謳う業者に発注しようと考えるでしょう。しかし、実際には売電収入をローンの返済に充てる仕組みなので、無料ではありません。また、売電収入は一定では無いので、通常のローン返済よりも収支バランスを維持することが難しいです。
従って、太陽光発電を設置する際は、無料よりも施工実績やどのようなメーカーの設備を導入するか、分かりやすく説明してもらえる業者を選びましょう。