関西電力のPPAモデル『太陽光発電オンサイトサービス』とは?利用するメリットとデメリット

2019年5月から、関西電力は法人向けにPPAモデル「太陽光発電オンサイトサービス」の提供をはじめました。PPAモデルの提供開始により、法人は初期コスト0円で太陽光発電設備を導入することが可能となりました。

今回はそんな太陽光発電のPPAモデルの概要や、メリット・デメリットについて解説し、関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」について紹介します。

PPAモデルとは?

PPAモデルとは「Power Purchase Agreementモデル」の略で、電力契約販売のことです。PPAモデルは電力需要者がPPA事業者に屋根や土地などの場所を提供し、PPA事業者が太陽光発電システムなどの無償設置と運用・保守することをいいます。

PPAモデルでは、PPA事業者は太陽光で発電した電力を検針し、需要者側はそのサービス料金を支払います。

そのため需要者にとってはお金を支払うことなく、太陽光発電設備を設置することが可能です。またPPA事業者にとっても、長期間で電気料金の収益をあげられるメリットがあります。

PPAモデルの3つのメリット

ではPPAモデルのメリットは何でしょうか?

PPAのメリット
  1. 需要者は太陽光発電システムを無償で導入できる
  2. 保守・点検の必要がない
  3. 発電した分のみ電力購入される

①需要者は太陽光発電システムを無償で導入できる

PPAモデルを利用すれば、需要者は太陽光発電設備をコスト0円で導入できます。通常、太陽光発電設備は工事費用や土地取得費用などで、数百~数千万かかります。

しかしPPAモデルでは、導入のときに需要者側が一切お金を支払う必要はありません。PPAモデルでは、PPA事業者が太陽光発電設備の費用をすべて負います。

つまりPPAモデルで契約することで、初期コスト0円で太陽光発電設備を取得することが可能となります。

②保守・点検の必要がない

PPAモデルで取得した太陽光発電設備の所有権はPPA事業者にあります。そのため太陽光発電設備の保守・点検はPPA事業者が行い、需要者は運用・保守をする必要はありません。

需要者にとっては太陽光発電設備を管理することなく、再生可能エネルギーの恩恵に預かることが可能というわけです。

③発電した分のみ電力購入される

発電した分のみ電力購入となるため、無駄な電力買取はありません。発電された分だけ自家消費するので、お得に電気を使えます。

PPAモデルの電力買取は、電力を使った分だけ検針・請求されます。太陽光発電の余剰に発電された分は請求されません。つまり発電した電力のうち自家消費の分だけが請求されるので、PPAモデルは無駄のない電気料金となります。

PPAモデルの3つのデメリット

続いてPPAモデルのデメリットについて解説します。

PPAのデメリット
  1. 長期契約となる
  2. 自由に交換・処分できない
  3. 譲渡後は自分でメンテナンスすることに

①長期契約となる

PPAモデルは、10年以上の長期契約となるケースがほとんどです。契約期間中は所有者から電力を購入し続ける契約となり、一般的に契約途中の変更が難しくなります。

PPAモデル導入後にサービス利用料が思った以上に高く、コストが自社利益を圧迫するかもしれません。

そのため契約の際には、長期的なコストや条件、管理条件などを十分に精査する必要があります。とくに費用やリスクについては、PPA事業者に十分確認するとよいでしょう。

②自由に交換・処分できない

太陽光発電設備はあっても、契約期間中の所有権はPPA事業者にあります。そのため太陽光パネルの交換・処分したくても、勝手に自社でできるものではありません。

なんらかの理由によって、途中でPPAモデルを解約したくなるかもしれません。しかし所有権はPPA事業者にあり、また契約上、処分には重い罰則が課されている可能性もあります。

どうしても交換・処分したい場合は、契約内容を確認してからPPA事業者に交渉することになります。しかしリスク回避のためにも、契約前から十分にコストやリスクを精査することが大切です。

③譲渡後は自分でメンテナンスすることに

契約終了後は、太陽光発電設備の所有権は自社に移ります。そのため譲渡された後は自社で保守や点検をすることになり、譲渡後はメンテナンス費用が発生します。

譲渡後は利益を大きく出しやすくなりますが、反面自社で運用・保守していく必要があります。譲渡後の運用やコストについては、契約前にしっかり計画を立てておくことが望ましいです。

契約前に太陽光発電設備のメンテナンス費用はどれくらいかかるか、設置後の修理はどれくらい必要になるかなど、事前にPPA業者と確認しておきましょう。

関西電力のPPAモデル『太陽光発電オンサイトサービス』とは

「太陽光発電オンサイトサービス」とは、関西電力が提供するPPAモデルです。初期投資なしで太陽光発電設備を設置し、さらに運用・メンテナンスはすべて関西電力がやってくれます。

太陽光発電オンサイトサービスは2019年5月から開始し、企業向けに多数説明会をやるなど、関西電力としても力をいれている事業です。

『太陽光発電オンサイトサービス』の特徴

関西電力のPPAモデル「太陽光発電オンサイトサービス」の特徴は、以下のとおりです。

『太陽光発電オンサイトサービスの特徴』
  1. 電気料金が下がる
  2. 設置からメンテナンスまでワンストップ
  3. 対外的に環境保護をアピールできる
  4. 関西電力以外でも契約できる
  5. 契約期間は個々に相談可能

①電気料金が下がる

太陽光発電の自家消費になるので、電力会社から電力を購入するよりも電気代が安くなります。

また関西電力に支払うサービス料金は、毎月の発電量に応じた金額です。さらに関西電力のサービス料金は固定額なので、電気料金の変動リスクを受けません。

つまり太陽光発電にすることで、長期的に電気料金を下げることが可能となります。

②設置からメンテナンスまでワンストップ

太陽光発電オンサイトサービスでは、設置から運用・メンテナンスまで、すべて関西電力がやってくれます。そのため、需要者にとって負担なく利用することが可能です。

関西電力はその事業規模を活かして、設置からメンテナンスまでワンストップで運用しています。運用と保守・サービス料金の請求などで事業者が変わることはないので、混乱なくサービスを利用できます。

③対外的に環境保護をアピールできる

太陽光発電はCO2排出量が0です。そのためESGやSDGsなどの取り組みを、対外的にアピールできるメリットがあります。

太陽光発電を含む再生可能エネルギーは、国をあげて推進している分野です。固定価格買取制度(FIT)※のように国の後ろ盾があり、国内の太陽光発電は中国やアメリカとともに世界をリードほどの事業規模です。

昨今は「ESG投資」のような、会社の環境面を重視して投資する投資家も増えています。環境保護を会社としてアピールすることで、対外的に企業価値を高めることが可能です。

※固定価格買取制度…再生可能エネルギーを、国が一定期間、一定価格で電力会社が買い取ることを国が約束した制度

④関西電力以外でも契約できる

関西電力は関西地方を中心に電力を供給する会社です。しかし「太陽光発電オンサイトサービス」は、関西以外の全国の法人が対象です。

また電力会社を他社と契約していても、「太陽光発電オンサイトサービス」を利用できます(関西電力に要相談です)。

したがって他社でRPAモデルの導入を検討している法人も、関西電力で相見積を取るのがおすすめです。

⑤契約期間は個々に相談可能

関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」は、契約期間を個々で交渉することが可能です。

PPAモデルは10年以上の契約期間に及ぶことは多いですが、関西電力の場合は交渉次第で契約期間を自由に決めることが可能です。

早い段階で自社資産にしたい場合は、なるべく契約期間を短くするように交渉しましょう。

まとめ

関西電力の「太陽光発電オンサイト」は、法人向けのPPAモデルです。最大のメリットは、初期投資0円で太陽光発電システムを導入できることです。

所有期間中は発電量に応じてサービス料金を関西電力に支払いますが、契約期間中は運用・メンテナンスの必要はありません。

太陽光発電の導入を検討している事業者は、ぜひ関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」導入を検討してみてはいかがでしょうか。

(参考:「太陽光発電オンサイトサービス」の概要について|関西電力