【新電力の仕組みとは】新電力に切り替えるとなぜ電気代が安くなる?

電力会社との契約を新電力に切り替えることで電気が安くなったり、生活スタイルに合った電気料金に変更できたりします。

でも、中には

「新電力ってそもそも何?」

「東京電力などの大手10社との違いは?」

「新電力だと停電しやすいんじゃないの?」

といった疑問がある方もいると思います。

今回は、そんな方に向けて、“新電力の仕組み” や “電力自由化”などの基本的な解説と、新電力が注目を集めている理由をご紹介いたします。

「月々の電気代が高くて困っている……」という方は必見です。

新電力とは?仕組みを図解で解説!

新電力とは、電力自由化を機に、新たに電気事業に参入してきた電力会社のことです。

電力自由化について説明する前に、まずは日本の電力供給の仕組みを理解しましょう。日本では、電力に関する事業が部門ごとに以下の3つに分かれています。

  • 発電部門
  • 送配電部門
  • 小売部門

発電部門はその名の通り、電気を発電する部門。火力発電所や原子力発電所が該当します。

送配電部門は、電気を各地域に送電する電気のインフラを担う部門です。

小売部門は、発電された電気を私たちや企業に販売する部門です。料金の設定から、必要となる電力の調達などを行っています。

そして、今回のキーワードである電力自由化に密接にかかわるのが、小売部門となります。これまで、電力の販売は東京電力や関西電力といった大手電力会社のみが行うことのできる独占市場でした。

しかしこのような独占的な市場を是正しようと、2000年から2004年2016年と3段階に分けて、徐々に電気の売買の規模が広げられました。その結果として、東京電力などの大手電力会社以外の企業でも電気の売買を自由に行えることに。この、電気の売買を自由に行えるようにした仕組みが、電力自由化なのです

新電力の仕組み

このように電力自由化前は、東京電力や関西電力といった、大手電力会社しか電力の販売が許されていませんでした。

しかし、電力自由化によって大手電力会社以外の企業も電気の販売ができるようになったのです。その結果、楽天や東京ガスといった、これまで電気事業をしてこなかった企業が電気事業に参入してきました。

この新しく電力販売に参入した企業を、大手電力会社と比較して新電力と呼んでいるのです。

新電力が注目されている3つの理由とメリット

  1. 電気の安定供給ができる
  2. 月々の電気料金が安くなる
  3. 契約できる電力会社の選択肢が増える

①電気の安定供給ができる

災害の多い日本では、地震や台風で被災地が電気を使えなくなる事態が度々ありました。

2011年の東日本大震災で停電の復旧に時間が掛かっていましたが、それは大手10社の内、被災地に近い電力会社のみが、その地域に電気を供給していたからです。

電力会社も災害によってダメージを受けると電気を生み出せなくなるので、その電力会社を利用している地域は停電してしまいます

そんな事態を減らしていくために、電力の小売自由化が実現しました。

電力の小売自由化で、遠くにある電力会社から電気を買えることもできるため、日本全体で電気の安定的な供給ができるように整備されたのです。

②月々の電気料金が安くなる

全面的な小売自由化が決定する以前は、一般家庭の私たちは大手電力会社以外から電気を買うことはできませんでした。

しかし、2016年からは小売自由化に伴い、新電力会社が登場してきたことがきっかけで価格競争が行われています。

政府はこのような価格競争により、電気料金を低下させることが可能になったのです。

例えば、新電力分野に進出したJ:com電力は、4人家族や2人家族など様々な家庭に対応して電気代が安くなる料金プランを提供しています。

また、電気を使い過ぎた月や、電力消費が少ない月ごとに割引率を変えたり、ガスとのセット割を実施したりと幅広いプランがあるので、自分に合った電気代の節約方法を探せます。

③契約できる電力会社の選択肢が増える

大手10社の独占的な市場から一転、様々な新電力会社から電気を買えることになったので、電気料金が安い電力会社や、クリーンエネルギーを利用して発電している電力会社を選べるようになりました。

このように様々な選択肢があるで、電力会社の競争を促して、健全な市場を形作るために、小売自由化が実現されました。

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新電力に関するデメリットとよくある質問

①新電力だと停電しやすいって本当?

新電力に関する疑問で最も多いのが、「停電」についてです。

「大手10社と比べると新電力は規模が小さいから停電しやすそう……」

と、思うかもしれませんが、実は新電力であろうと大手10社であろうと停電の可能性は変わりません

それは、新電力を利用しても、大手10社を利用しても、電気を供給する部門である送配電部門が同じだからです。

2016年で「小売部門」と「発電部門」は全面的に電力自由化が実現しましたが、「送配電部門」は、電気の “質” と “量” を保証しなくてはならない大切な部門なので、2019年時点でも国や大手10社など許可された組織のみが担当しています

送配電部門が同じだからこそ、小売部門を担う新電力会社は大手10社の電力会社と比べて停電しやすいワケではないのです。

また停電の原因は、自宅の電気設備(内線)か、送配電設備(外線)のどちらかにあります。

自宅の電気設備の故障や不調による停電では、周りの住宅は電気が問題なく使えているでしょう。

送配電設備の問題による停電は、周りの住宅も電気を使えていないケースが多いです。

まず、突然の停電が起きたら、周りも停電被害を受けているか確認すると原因が把握できますよ。

②電力会社を乗り換える際に費用がかかる?手続は難しい?

電力会社の乗り換えの際の手続きは簡単です。

乗り換え先の電力会社に申し込みの連絡をし(webまたは電話)、契約の旨を伝えるだけでOKです。

解約手続きなどはすべて電力会社または新電力が行ってくれるので、ユーザーは特になにもする必要はありません。

また、乗り換え時の事務手数料などは不要な新電力・電力会社がほとんどですが、問い合わせの際に確認しておくことで後々のトラブルを減らすことができます。

乗り換えの手順については後述します。

③新電力会社が倒産したらどうなるの?

もし、契約している新電力会社が倒産しても、電力供給がストップすることはありません

なぜなら、送配電部門が代わりに電力供給を行うからです。

新電力会社が倒産した時点で、送配電部門が新しい電力会社と契約するまでは電気の供給を行ってくれるので、契約中の新電力会社が倒産することに対しては、恐れる必要はありません!

④電力会社を切り替えたら電線を新しく引かないとダメ?

別の電力会社と新しく契約しても、電線を新しく変える必要はありません

電力を買う会社を変えても送配電部門は同じだからこそ、電線を変える工事を必要としないので、別途で費用を請求されることもないです。

必要な工事はスマートメーター設置工事だけなので、それ以外の工事は発生しないと言っていいでしょう

⑤スマートメーターって何?

新電力会社と契約するとスマートメーターの設置を求められます。

スマートメーターとは、消費電力がどのくらいかチェックできる検針を遠隔でチェックできたり、通信機能を備えたりする新しいメーターです。

月々の電力使用量が分かり易く表示されるため、新電力会社によって使用量に応じたプランの提示や効率的な電力消費が可能になります

そして、このスマートメーター設置工事は原則費用が掛かりません

ですが、工事によって費用が掛かってしまう場合があります。

  1. 設置時に外壁や配線などに問題があった場合
  2. 消費者の希望の設置場所がある場合

どちら1つでも該当すると、費用がかかるため注意が必要です。

新電力への切り替える際の手順

新電力への切り替えは思っているよりもかなり簡単で、お問い合わせと工事(スマートメーターの設置)の2工程だけで導入できます。

①切り替える予定の電力会社へお問い合わせ

新しく契約する電力会社・新電力へ、電話やホームページから申込みをします。

基本的に、以前の電力会社との契約は切り替え先の会社が手続きしてくれるので、契約期間や電気料金などの契約内容をしっかりと聞いておきましょう

また、契約する前に、

  1. 以前の電力会社名
  2. 以前の電力会社のお客様番号
  3. 供給地点特定番号
  4. 切り替え希望日
  5. 本人確認書類(免許証など)

の5つの点を抑えておきましょう。

②と③は、月々の電気代の請求書、検針票、お問い合わせで確認できます。

②スマートメーターの設置工事

新電力会社と契約したら、従来のメーターを外して、通信機能を備えた新しいスマートメーターを設置します。

この設置工事は原則無料で行われますが、状況に応じて費用が追加される可能性があります。

また、工事期間は1時間程度なので、すぐに交換できます

まとめ

新電力会社は、効率的な電力消費ができたり電気代が節約できたりする、新しい仕組みです

大手10社と比べて豊富なプランや電気代の安さがあって魅力的ですが、大手ではない分、

「もし倒産したら電気が使えなくなるかも……」

「停電しそうで信頼できない……」

このような不安もあるかもしれません。

ですが、新電力も大手10社も電気の供給自体が変わるわけではなく、新電力に切り替えたとしても、生活できるための電力量は同じです。

だからこそ、新電力が停電しやすかったり、利用しづらいわけでは決してありません。

それどころか新電力で生活スタイルに合ったプランを活用すると、電気代を節約できたり、サービスを受けられたりというメリットがあります。

「冬に暖房使いすぎて電気代が高い……」「夏にはクーラーを21度にしてしまって電力消費が多い……」などと、電気代についてお悩みなら、新電力への切り替えを検討してみては?
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