新電力の仕組みとは?新電力から電気を買っても本当に大丈夫?

一般の方も一度はニュースなどで聞いたことのある、新電力という言葉について気になったことはありませんか。電力自由化や電気の小売り事業など、電気に関して新しいサービスや仕組みが作られたことはイメージできるでしょう。

新電力とは大手電力会社とは、別の小売り電気事業者のことを指しています。つまり、電気を販売する会社が、既存の電力会社以外に事業開始・運営しているということです。新しい電力の仕組みが作られたことによって、利用者側にとっても重要な出来事といえます。

しかし、多くの方は新電力の仕組みや具体的な内容まで、把握していなことがほとんどですし不安に感じる場合もあります。例えば、新電力と呼ばれる電気事業を始めた、新しい会社から電気を買っても安定した電力供給はされるのか、といったことです。

そこで今回は、新電力の仕組みや電力自由化の意味、新電力から電気を購入しても電力供給に問題無い理由についてお伝えしていきます。

新電力について不安に感じている方は、特に電力供給について疑問点が多いでしょう。今回の記事では、そんな疑問点も解消できますから参考にしつつ、新電力について検討してみてはいかがでしょうか。

新電力の仕組みと電力自由化の意味について解説

電力及び電気事業といえば、既存の電力会社が発送電事業を担い、安定した電力供給をもたらしていました。ですから多くの方は、電力事業に関して新しい会社が参入すること自体、イメージしにくいことでしょう。

しかし、電力事業の自由化を意味する、電力自由化は近年始まった試みではなく、以前から準備されてきた制度の1つです。

ここでは、新電力と共に立ち上げられた制度である、電力自由化の概要についても交えながら仕組みや特徴についてご紹介していきます。

新電力とは大手電力会社以外の小売電気事業者のこと

新電力という言葉は、聞き馴染みのないものでしょう。それもそのはず、2016年4月が始まった電力自由化と共に作られたものだからです。

電力自由化前では、一般の方が購入している電気について、事業としているのは大手電力会社10社です。しかし、電力自由化後は大手電力会社以外でも、小売電気事業を始めることが可能となりました。

そして新電力とは、既存の大手電力会社以外の小売電気事業者を指しています。小売電気事業者の意味は、電気を事業としているのですが、発電事業はしていません。

発電された電気を購入して、その電気を一般消費者へ販売するのが小売電気事業者の主な事業内容です

新電力自体は1990年代から進んでいた仕組みであり電力自由化と関係がある

新電力及び電力自由化は、近年生まれた新しい考え方・仕組みと感じる方が多いでしょう。確かに、一般消費者にとっては、新しい仕組みといえます。

しかし、電力自由化や電気事業法の改正自体は、1990年代から始まっていました。従って、長い期間を掛けて少しずつ、国内の電力事業が変わっていったという仕組みで考えた方が、より正確に理解できるでしょう。

電力自由化の歴史

電力自由化は、2000年に国内で初めて実施された制度でして、この時に新電力も生まれました。しかし、特別高圧(20000V以上)の電気事業に関してのみ自由化になった背景もあり、一般の方が新電力について知る機会は少ないといえます。

次の電力自由化は、2004年から2005年に掛けて行われており、高圧(6000V以上)の電気事業に関して、新電力の参入が可能となりました。高圧の電力を利用する施設は、例えばスーパーや中層のビルといった、中規模程度の設備などです。ですから、こちらも一般の住宅とは直接関係する話ではありません。

そして続いての電力自由化が、2016年4月に始まった低圧(6000V未満)向け電気事業に関して新電力の参入が認められるようになりました。低圧は、一戸建て住宅やアパート、小売店など小規模の施設に送電している電力のことです。

そのため、この仕組みが始まったことで、多くの方が新電力についても知るきっかけとなったのです。

新電力と呼ばれる小売電気事業者は必ずしも発電所を保有している訳ではない

新電力とは小売電気事業者のことで、電気を販売している事業を行っている会社の総称です。従って、一見しますと既存の電力会社同様に、発送電事業など全ての電気事業を担っているように感じることでしょう。

しかし、実際は違います。

新電力とは、あくまで小売事業者であって、発電所を建設し発電事業も始めていることを指していません。

具体的には、発電・送配電・小売りといった3つの電気事業に分かれており、このうち新電力が担うのは小売部門だけです。

発電事業は既に自由化されていますから、中には発電所を保有している新電力もあるものの、必ず自前の発電所で発電した電気を消費者に販売している訳ではありません。

小売部門は、既存の電力会社が発電・送配電している電気を購入し、その電気を消費者に販売している事業を行っています。この部門を担っているのが新電力ですから、電力供給自体は、大きく変わりません。

新電力の仕組みができたことで電気料金プランなどが多様化する

低圧の電力自由化によって、一般消費者も自由に電力会社を選び料金プランを変更できるようになりました。従って、既存の電力会社から選ぶこともできますし、新電力へ切り替えることも可能です。

新電力の仕組みができたことで、消費者側にとって新しい電気との関わり方ができたといえるでしょう。その1つが、消費者1人1人が、自身に合った電気猟奇プランを選択できる仕組みが構築された点です。

新電力の大きな特徴は、既存の電力会社とは異なる電気料金プランの組み方でして、一言で表しますと多様化しているといえます。

例えば、電気料金が既存の電力会社よりも安かったり、ガスとセット販売していたりと新しいプランが多いです。

また、再生可能エネルギーを使った発電事業も行っている新電力も存在しており、そのような方法によって電気料金を抑えている事例もあります。

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新電力から電気を購入しても大丈夫な理由について

新電力とは既存の電力会社以外の、小売電気事業者ですが多くの消費者にとっては、分からない部分が多く、特に電力供給に関して不安に感じることもあるでしょう。

そこで、ここでは新電力の仕組みを活用して、電気を購入しても大丈夫な理由についてご紹介していきます。

発電事業を担っている新電力も万が一の際は既存の大手電力会社に切り替わる

新電力とは、電気事業のうち小売部門を担っている企業のことでして、既存の電力会社のように発電・配送電・小売りの全てを行っている訳ではありません。

従って、原則新電力に切り替えたからといって、独自の発送電に切り替わりませんし停電が頻発するような事態に繋がりません。

電力の安定供給に欠かせない、配送電事業は自由化されていませんから、2019年現在も政府が定めた既存の電力会社のみが担っています。

また、新電力の中には、独自の発電所を建設して発電事業も担うケースがありますが、万が一不具合が発生した場合は、既存の電力会社から電力供給されるようになっています。

新電力の仕組みを知れば、電力供給まで自由化している訳ではないことが分かります。ですから、新電力から電気を購入しても問題ありません。

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新電力とは小売電気事業者のことだが電力供給自体は既存の仕組みのまま

新電力と聞きますと、新電力に切り替えたことによって発送電全てが切り替わるイメージの方もいるでしょう。しかし、実際は電気の販売について自由化になったということですから、電力供給の仕組み自体は変わりません。

また、発電事業は以前から自由化になっているため、新電力に切り替えたことで既存の電力会社以外の電気を使用することになる場合もあります。

万が一新電力の発電所に不具合が生じた場合や、倒産など問題が発生した際は既存の電力会社が電力供給をカバーしますから、その点も対策が施されています。

新電力の仕組みは難しいものではありませんし、電気を購入しても問題はありません。また、多様化した電気料金プランを活用することで、光熱費を抑えられる利点もありますから検討してみてはいかがでしょうか。

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