2016年に電力自由化が始まり4年ほど経過しましたが、実際に新電力に切り替えて、家庭や企業の電気代を削減している方が増えています。
一方都市ガス自由化については、いつから始まり、何を目的としているのかを知らない方が多いようです。
ガス自由化によって、電気と同じようにガス会社を乗り換えたり、電気とガスをセットで契約することで、光熱費をおさえることができます。
この記事では、ガス自由化の仕組み・目的はもちろん、乗り換えることのメリット・デメリットを解説していきます。
ガス自由化とは?
ガス自由化は2017年に始まり、大手ガス会社だけではなく、新たにガス業界に参入してきた企業も都市ガスの小売販売ができるようになりました。
とは言っても、すべてのガスの種類に対応しているわけではありません。
ガスには、「都市ガス」「LPガス」「簡易ガス」のようにいくつかの種類があります。
現状でガス自由化の対象となっているのは、ガス会社からガス菅を通して各家庭に供給されている「都市ガス」のみです。
それでもガスを自由化する理由は、以下の目的があるからです。
① 天然ガスの安定供給の確保
② ガス料金を最大限抑制
③ 利用メニューの多様化と事業機会拡大
④ 天然ガス利用方法の拡大
(引用:エネルギーシステムの一体改革について|電力・ガス|資源エネルギー庁)
ガス自由化の仕組み
大手ガス会社から新規で参入してきたガス会社に乗り換えても、これまでと同じように大手電力と同じガス菅からガスが供給されます。
そのため、ガスの性質が変わってしまうということもなく、新規会社に乗り換えてもガス設備の点検や緊急時の対応は同じです。
ガス自由化に潜むデメリット
ガス自由化の対象となるのは、先ほど説明した通り、都市ガスを利用している場合に限定されます。
そのため、電力自由化と違って、多くの家庭や企業でガス代が安くなったり、サービスを受けられるといったメリットを感じられるわけではありません。
こういった点も「ガス自由化」があまり普及されていない原因なのかもしれませんね。
また、ガス自由化に伴い、LPガスから都市ガスに乗り換えた場合、今まで使っていたガス機器が使えなくなるので、新たに買い替えなければなりません。
買い替えのためのコストがかかるので、思わぬ出費で高くついてしまう可能性があります。
ガス自由化でもたらされるメリット
資源エネルギー庁が開示しているガス自由化の目的に記述されている通り、現在都市ガスを利用されている方は、ガス会社を乗り換えることによってガス代を安く抑えることができます。
新規で参入してきたガス会社によっては、料金プランが豊富であったり、ポイントや特典制度のような独自のサービスを展開しています。
ご家庭のライフスタイルに合わせて、プランやサービスを選ぶことができるのは大きなメリットです。
さらに、ガス会社によっては、電気とのセット割引プランを提供している会社もあるので、電気代とガス代を合わせて削減したいという方にとっては、お得度がグッと増します。
まとめ
ガス自由化は、電力自由化に比べると対象となるご家庭が少なく、制限がある分、まだまだメジャーではありません。
しかし、 巧く使うと家庭のガス代を節約することができます。ガス会社の乗り換えを検討している方は、電気とのセット割がある会社を選ぶのもおすすめです!
光熱費が一気に削減されるのはもちろん、請求がまとめて管理できる利便性の良さも実感するはずです。
新型ウィルスの流行による経済不況など、今後もいつ何が起こるかはわかりません。
削れるところは最大限削って、万が一に備えて貯蓄をしたり、投資に回すのもいいですよね。
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