メガソーラー(大規模太陽光発電所)のメリットとデメリット

「太陽光発電はどれも同じでしょ?」、「太陽光発電とかメガソーラーとか意味が分からない・・」などのような疑問やイメージを抱いていませんか?

太陽光発電と一言で表しても、実際には様々な種類に分けられています。

その中でもメガソーラーとは、出力が1000kw以上の太陽光発電設備のことを言います。住宅用の10kw以下の太陽光発電施設との違いは、数値や面積で見ても明らかですが、設置するメリットやデメリットについては分からない部分もありますよね。

メガソーラーは、発電量が多きだけでなく設置費用コストの安さや、国内の制度を活用して効率的な発電ができるなどメリットがあります。

そこで、メガソーラーのメリットとデメリットについて、分かりやすく紹介していきます。

メガソーラーは主に企業が用いる発電方法

冒頭でも触れましたが、メガソーラーは1000kW以上の出力能力を持つ、太陽光発電設備のことです。1000kW以上の出力を要する土地面積を想像しても、イメージしにくいですが分かりやすい例えとして、野球場やサッカーのグラウンドの約2倍の敷地面積と考えればメガソーラーの規模が分かるでしょう。ちなみに2ヘクタールほどの土地面積を指します。

また、メガソーラーは、基本的に企業が事業として取り組む方法ですので、個人が導入することは資金・土地などを総合的に考えて現実的ではありません。ですので、メガソーラーというのは、あくまで一定の資金や土地を保有している企業が行う太陽光発電と捉えましょう。

また、発電量と売電収入の平均についてですが、メガソーラーの場合1000kW以上の出力能力があるので、発電量も大規模です。1年間発電した場合、平均で約100万kWの発電量があります。100万kWというと一般住宅300世帯程の1年間の消費電力ですので、年間で約2000万円以上の売電収入が期待できます。

メガソーラー発電のメリットについて

メガソーラーの基本情報を知った上で、次に導入メリットについて分かりやすく紹介していきます。

メリットの特徴としては、基本的に住宅用太陽光発電と共通点がいくつかあることでしょう。

導入年から20年間固定された売電価格で全量買い取ってもらえる

住宅用の10kw以下の太陽光発電と比較して一番のメリットといえる点は、発電した電気の全量を20年間固定した値段で買い取ってもらえるところです。

全量というのは、太陽光発電で発電した全ての電力のことを指し、全量買取が可能の場合は発電した全ての電力を売電させることができるという意味です。

住宅用太陽光発電の場合は、全量ではなく発電・使用した電気のうち余った電力のみしか売電することができません。(余剰買取)また、固定買取価格も10年間と、産業用・メガソーラーの場合より半分の期間に短縮されています。

従って、いかにメガソーラーの導入に関して、売電収入・期間が優遇されているか分かるでしょう。

また、最近ではメガソーラー導入により20年間全量で買い取ってもらえるメリットから、さまざまな異業種でメガソーラー発電への事業参入が加速しています

トラブルが少なく安定して運営できる

メガソーラー含む太陽光発電は、火力発電や原子力発電などと比べて構造がシンプル且つ、故障が起きにくいというメリットがあります。火力発電の場合では石油の相場によって収益が大きく変動しますが、メガソーラー発電の場合は、太陽がエネルギー源なので石油による影響を受けずに収益確保が可能です。

また、原子力発電と比較した場合、安定的で大きな発電量という面でメガソーラーの方が劣っていますが、東日本大震災をきっかけとする原子力災害が起きると、もはや手が付けられない状況となります。従って、クリーンで安全なエネルギー源として、メガソーラーはメリット及び魅力的です。

メンテナンスコストを抑えやすい

メガソーラー発電所の場合は構造上シンプルなので、メンテナンスコストは他の発電所と比較して抑えやすいメリットがあります。

また、保守管理などもほとんど必要ないので人件費が抑えられます。この点は事業を運営する側としてはメリットですが、地域社会にとっては雇用が生まれないのでデメリットとなります。

僻地や郊外にある安い土地が活用できる

メガソーラー発電を設置するためには、広大な敷地が必要です。その為、休耕地や大きな工場の跡地などが利用できるので、土地にかかるコストが抑えられます。

また、作った電気は電線を通して送電するので、交通の便なども関係ありません。これにより、使い道がなく・交通の便が悪くて困っていたような広い土地も有効利用できるわけです。

メガソーラーは、広い土地があれば交通の便や利便性に関係なく設置を検討できます。

二酸化炭素を発生させない

メガソーラー含む太陽光発電は、太陽光を電気に変換して発電するので、化石燃料を使用する火力発電所のように、大量の二酸化炭素を発生させません。

地球の温暖化が深刻な問題となっている昨今、再生可能エネルギーの1つであるメガソーラー発電は今後最も期待されている発電方法です。また、海外でもインドの砂漠地帯やサハラ砂漠などで大規模なメガソーラー発電所が計画されていることから、世界的に見てもメガソーラーの環境への良い影響は注目されていることが分かります。

さらに、サハラ砂漠のごく一部だけで地球上で消費されるすべての電力がまかなえると試算されています。

kw単価でみると設置にかかる費用が格安である

メガソーラー発電の場合では、設置にかかるkw単価が20万円ほどとなっており、規模が大きくなるほど、設置コストが安くなる傾向がみられます。また、研究開発によって太陽電池や周辺機器の日々性能が向上しており、生産コストの面でも安くなる傾向ですので、今後はさらに設置コストの下落に期待できます。

メガソーラー発電のデメリットについて

続いてはメガソーラー導入、発電におけるデメリットについて解説していきます。こちらも多くは住宅用太陽光発電のデメリットと共通点が多いので、太陽光発電共通の特徴ともいえます。

高圧連係の契約に関するコスト

出力が1000kw以上の出力を持つメガソーラー発電所や、1施設当たりの発電容量が50kWを超えるソーラー発電所の場合は、管轄している電力会社などと高圧連係という契約を結ばなくてはなりません。

高圧連係の契約にはキュービクル(高圧受電設備)という設備も必要になるので、この設置費用として発電容量100kWあたり100万円~150万円のコストがかかります。

また、電気主任技術者を置いて定期的に保守点検を行うことが義務付けられているので、年間50万円から100万円ほどのコストが上乗せされます。

さらに、高圧連係の契約にも20万円ほどの設置協議費や手数料などといったコストが必要になってきますので、メガソーラーに関する支出は事前に確認しておく必要があります。

台風などの被害に備える

メガソーラーは、なぜ大規模出力が可能かといいますと、単純に大きなソーラーパネルを何枚も設置しているからです。

しかし、太陽光を吸収させる必要があるため、台風や巨大地震といった自然災害から保護するためにカバーを設置すると初で効率が落ちてしまいます。

ソーラーパネルを野外にそのまま設置しているということは、構造的に弱いという欠点が発生するので、自然災害といった突発的事象への被害リスクもデメリットといえます。

地域社会への経済的な貢献がほとんどない

火力発電所や原子力発電所であれば、人員が必要なため膨大な雇用が生まれますが、メガソーラー発電所の場合では雇用がほとんど生じません。その理由として、メンテナンスや管理がほとんど必要ないという点が挙げられます

前述の理由などから雇用が生まれないという事は、事業を運営する立場からすると人件費コストを抑えられメリットになるのですが、メガソーラー発電所のある地域の住民や地方自治体への経済的な貢献という側面から見るとメリットはほとんどありません。

電力会社との高圧連係の兼ね合い

最近では九州電力が、完成したばかりのメガソーラー発電所の電気を購入しない(電力の買い取りを抑制する)というニュースが話題になりました。発電及び売電収入を目的とする事業者にとっては、非常にデメリットとなります。

メガソーラー発電所も、このような事態に陥らないために、電力会社との連係が大変重要になってきます。

例えば、多くの電力会社で24時間連続して発電し続ける発電所の電気を優先的に購入する方針になっているので、電気が余った状態で後回しにされるとメガソーラーにとって抑制という形でしわよせがきてしまいます。

特にメガソーラー含む太陽光発電は、太陽が出ている昼間だけの発電という制約があるため、火力発電所や原子力発電所などのように24時間発電して送電し続けることは不可能です。従って、抑制される可能性があります。

対策としては、メガソーラー発電所を設置する場合、電力会社との高圧連係を行うことはもちろんのこと、電気が余ってしまうような状況が起こらないように、施工会社や収支バランスの計算を行う業者と綿密な打ち合わせが必要になってきます。

事業として考えた場合メガソーラーはメリットがある

メガソーラー事業の検討を考えている方の中で、メリットが分からなかった方は今回の記事でメリットや気を付けるべき点について理解できたでしょう。

原子力発電や火力発電の方が、発電効率が高いので主力発電として用いられていますが、メガソーラーのように、ソーラーパネルの枚数を増やすなどの対策を施せば、1年間の発電で300世帯の電力を賄うことができます。

また、日本では再生可能エネルギーの普及促進に繋がる制度を設けており、メガソーラー含む産業用太陽光発電は全量買取で20年間固定価格による、売電が可能なメリットが魅力的です。

これからメガソーラーの導入を考えている事業者の方は、メリットとデメリットをしっかり押さえた上で、施工会社と設計・工事・運用についてすり合わせを行いましょう。