太陽光パネルの廃棄費用と有害物質に関する問題点

太陽光発電の導入を決めたら、発電において重要な太陽光パネルについてメーカーを選ぶことでしょう。太陽光発電は、再生可能エネルギーの代表的な存在ですが、一方で太陽光パネルの構造や維持管理等について問題点も取りざたされています。

太陽光発電における問題の1つとは、材料にもよりますが太陽光パネルに有害物質が含まれているケースや、太陽光発電設備の廃棄に掛かる膨大な費用の問題、そして近年頻発している災害に伴って起こる太陽光発電設備の故障等の課題です。

そこで今回は、太陽光発電の維持管理及び廃棄費用の問題や太陽光パネルに含まれている有害物質、災害時の太陽光発電の修理や廃棄など課題や問題点について分かりやすく解説していきます。普及が進んでいくごとに新たな課題が見つかるのは当然のことですので、これから太陽光発電を導入する方も廃棄や問題点について考えてみましょう。

太陽光発電の維持管理及び廃棄費用とは

まずは、太陽光発電の維持管理費用と廃棄費用、そして廃棄になるケースについて分かりやすく解説していきます。

太陽光発電の導入を検討している方は、売電収入だけでなく支出に含まれる維持管理費用や、故障等で将来的に廃棄するところまで想定しておく必要があります。

何事もメリットとデメリット両面をしっかり把握することが大切です。

太陽光発電の維持管理費用については大きな費用とはなりにくい

太陽光発電の維持管理費用についてですが、こちらの場合は比較的コストを抑えられる作業となります。太陽光発電のメリットでもありますが、定期メンテナンス費用が年1回で済むということと、その費用の平均が1~2万円と大きなコストではない点が魅力てきです。

また、太陽光発電メーカーは保証サービスも同時に提供しているので、無償で機器の交換なども行ってもらえますし、オプションで更に保証を付けることで例えば20年間全ての機器について定期点検と修理まで行ってもらえます。

保証について詳しく知りたいという方は次の記事が参考になるはずです
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維持管理費用で特にコストが大きい機器は、太陽光パネルを除くとパワーコンディショナでしょう。パワーコンディショナが故障した際に、全交換となった場合20万円は掛かります。

太陽光発電は設置すれば、あとは放置でも大丈夫という訳ではありません。日々発電量をチェックして、ちょっとした異常に気付けば少ない費用で修理などが完了します。また、強風などで太陽光パネルが汚れて発電量が低下するケースもあるので、定期的に業者に掃除を頼むのもいいでしょう。

維持費用についての詳しい記事はこちら
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太陽光発電の廃棄には20万円前後の予算が必要となる

続いて利用者やこれから太陽光発電設置の検討する方が意識しにくい、廃棄費用について解説します。太陽光発電は、一般的に20年~30年程度は稼働すると考えられていますが、実際に実証された訳ではないので、今後20年・30年経った時に太陽光発電設備の寿命が明確に分かるでしょう。

太陽光発電の廃棄作業の1つ目は、太陽光パネルの撤去です。住宅向け太陽光パネルは産業用と比較してコンパクトなものの、素人が撤去することは非常に危険ですので絶対に行っていけません。必ず、解体業者などを呼んで太陽光パネルの撤去を行いましょう。

そして、太陽光パネルを屋根から降ろす作業費用についてですが、基本的に設置時の費用と同等と考えられており、20万円程度は必要といえます。

太陽光発電の廃棄作業2つ目は、太陽光パネルの処分です。家庭ごみのように一般的な廃棄方法を選ぶことはできませんので、専門の業者を呼んで適切な廃棄処理を行ってもらいます。その処分費用についてですが、例えば回収再資源化サービスを利用すると、太陽光パネルの重さ18㎏以下の場合で、1枚辺り12000円で処分できます。

従って、太陽光パネルの撤去費用で20万円前後掛かり、同じく太陽光パネル10枚の場合は12万円掛かります。

しかし、固定価格買取制度が20年・30年後も適用されていれば売電収入に廃棄費用に含まれている計算となっているので、制度が運用されている限り新たに費用を用意する必要性は低くなります。

万が一に備えて廃棄費用を用意しておく方が、リスク回避に繋がります。

固定価格買取制度は以下の記事で詳しく解説しています
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太陽光発電が廃棄になるケースは災害や故障など

太陽光パネルを含む太陽光発電が廃棄されるケースについても、いくつかのパターンを知っておくことが大切です。

1.災害時に強風や雨などで、太陽光パネルや設備が故障するパターン

近年では、台風の勢力や進行ルートが変わったことで被害地域が拡大したり、今まで想定されていない地域での地震が頻発したり、他にも豪雨被害などが顕著に見られます。

こうした被害に遭った場合に、太陽子パネルが損傷して落下する可能性もあります。通常、太陽光パネルの撤去は、専門業者に頼んで屋根から降ろしてそのまま撤去までしてもらいます。

しかし、落下している場合は、屋根から降ろす撤去専門の業者を呼ぶ必要がないと考えて、呼ばなかった場合は廃棄物の扱いが変わってしまいます。

業者が屋根から降ろしてそのまま処分する場合、産業廃棄物となるので撤去から廃棄まで一貫して業者による作業が可能です。

ただし、既に太陽光が落下しており、業者を呼ばなかった場合は一般廃棄物扱いとなり、利用者自らが処分の手配を行わなければなりません。この場合は、まず市区町村にて相談しましょう。

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2.引っ越しや建て替えに伴う、住宅そのものの撤去のケース

その時の事情によって、住宅の解体と同時に太陽光発電も撤去しようと考える方もいるでしょう。そのような場合、太陽光発電の取り扱いは解体業者が担当することになり、取り扱い区分は産業廃棄物となります。

一般の方は、産業廃棄物について手続き等は行えないので、全て解体業者が処分等の手続きや手配を行います。ちなみにですが、このケースの場合撤去された後は、解体業者が太陽光発電設備に関する処分を他の業者へ依頼しつつ、最終的には金属やガラスのみをリサイクルし、その他は埋め立て処分されます。

3.太陽光パネルや太陽光発電設備は故障して、やむなく廃棄するケース

太陽光発電は、寿命が長いと評判ですが時には何らかの不具合で故障する可能性もあります。そうした時も、まずは太陽光パネルを屋根から降ろして撤去する作業から始めます。

太陽光パネルの撤去に関しても、専門の解体業者が行うので産業廃棄物扱いとなり、諸々の手続きや手配は全て業者が責任を負うので、利用者が行う手続きはありません。また、廃棄の責任者となるのは、解体や処分を行う業者によって変わりますので、太陽光発電メーカーが行えばメーカーが廃棄手続きを行います。

こちらも最終的には、金属とガラスがリサイクルされて後は埋め立て処分となります。

太陽光パネルには有害物質が含まれているケースもある

続いては、太陽光パネルに含まれている有害物質について、基本から分かりやすく解説していきます。

有害物質と聞くと、多くの方が太陽光発電の導入についてためらう場合もありますが、太陽光パネルの構造や運用方法と現在流通されているタイプなどを知って、まずは正しくリスクを知ることが大切です。

太陽光パネルにはカドミウムを使ったタイプも多い

太陽光パネルを形成しているのは、太陽電池です。

太陽電池はセルとも呼ばれていて、複数のセルを繋げたものが太陽光パネルとなっています。そして、より多くの太陽光を電気に変換して、パワーコンディショナへ送り込んで交流電力として電化製品などへ電源供給します。これが、太陽光発電と太陽光パネルの基本です。

太陽光パネルを構成している太陽電池には、様々な種類があり例えば以下のように分類できます。

・単結晶シリコン
・多結晶シリコン
・薄膜シリコン
・多接合太陽電池
・化合物太陽電池

国内ではシリコン系の太陽電池を使って太陽光パネルを製造しています。なぜなら、非シリコン系の化合物系太陽電池の中には、カドミウムという有害物質が含まれているからです。

最近では、キャノングループのキャノンアネルバが、カドミウムを含まない化合物系太陽電池の開発に成功しましたが、普及までは時間が掛かるので2019年時点ではシリコン系の太陽電池が主流です。

そして、2018年現在主流とされている、化合物太陽電池に含まれているカドミウムがどのような有害物質かといいますと、昭和に起きた公害として有名なイタイイタイ病と同様の症状が起きる危険な物質です。

このような背景があるため、2019年時点ではカドミウムを含むタイプの化合物系太陽電池を使った、太陽光発電設備の製造・販売を国内ではしていいません。

ただし、アメリカのファーストソーラーでは、カドミウムを含む化合物系太陽電池を使った太陽光パネルの製造・販売を行っているので、これから太陽光発電の導入を考えている人は太陽電池の種類についてもチェックしてみるのがいいでしょう。

ちなみにですが、化合物系太陽電池のメリットは太陽電池が気温などの影響で高温になっても、出力低下しにくい特徴があり尚且つ製造コストも低いといったコスト面でも優れています。従って、海外ではコスト重視で製造する場合に、化合部系太陽電池の導入を行っているという背景があります。

太陽光発電の導入を行う際は運用後のことまで考えることが大切

太陽光発電の維持管理から廃棄費用、そしてカドミウムについて基本から解説してきましたが、これから太陽光発電の導入を検討している方や既に運用している方は、運用後の処理などについても考えてみるのがおすすめです。

再生可能エネルギーとして注目されている太陽光発電ですが、一方でカドミウムといった有害物質を含んだタイプの太陽電池が海外で取り扱っています。また、現在ではカドミウムを含まない化合物系太陽電池の研究開発も進んでいますが、既にカドミウムを含む太陽電池を搭載した太陽光発電設備を導入している方もいるでしょう。

そうした場合、今後何らかの影響で故障や落下などが起きて、飛散した場合の処理など安全性を考慮しながらどのように廃棄処理を行うのが適切であるか、あらかじめ調べてまとめておくことが必要です。

環境面と自身とその家族の安全面において、そのような準備を怠るのは非常にリスクが高いです。まずは環境省や市区町村へ太陽光発電の廃棄について、色々と確認してみるのがいいでしょう。