太陽光パネルの廃棄費用は安い?有害物質が含まれているパネルの処分はどうする?

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太陽光発電に欠かせない太陽光パネル(ソーラーパネル)は、パネルの種類によっては処分する段階で有害物質を発生するものもあり、太陽光パネル所有者が自己判断で処分するのではなく、業者に引き取ってもらったり、産業廃棄物として処理する必要があります。

この記事では、太陽光パネルの廃棄方法や廃棄にかかる費用について詳しく解説しています。

太陽光パネルの寿命は30年程度だと言われているので、まだ寿命でパネルを破棄することになったという方は少ないと思いますが、2019年11月にはFIT制度の前段階である余剰電力買取制度の適応が終わった住宅用太陽光発電があります。

FIT期間が終了する発電所が次々と出てくる前に、太陽光パネルの廃棄方法をきちんと理解し、費用を準備しておきましょう。

今後増えていく太陽光パネルの処理問題

固定価格買取制度(FIT制度)が開始してからはじめて、2019年11月に固定価格買取期間が終了した太陽光発電所がでてきました。

基本的に太陽光パネルの寿命は30年以上と言われているので、固定価格買取制度が終了しても発電を継続することができますが、中には太陽光発電設備を廃棄しようと考える方もいるはずです。

そのため、産業用太陽光発電の固定価格買取期間が終了する2032年以降は多くの太陽光発電設備が廃棄されることが見込まれ、処理に関する問題が発生することが予測できます。

実際に、資源エネルギー庁でも廃棄場がひっ迫するのではないかと懸念されており、太陽光発電所有者の廃棄費用や廃棄方法などの認識を深める重要性があることがよくわかります。
(参照:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/taiyoukouhaiki.html

太陽光パネルの廃棄費用はいくら?

太陽光発電設備は、産業廃棄物として処分されます。

太陽光パネルの廃棄にかかる主な費用は、人件費・運搬費・処分費です。
この3つに加え、住宅用の屋根などに取り付けている場合は。足場や屋根の修理代が追加でかかります。

住宅用太陽光発電の場合、人件費10万円+運搬費・処分費5万円の合計15万円に加え、足場代がかかります。

産業用太陽光発電の場合、1kWあたりの処分費用は約2万円と言われています。システム出力70kW規模の太陽光発電を所有している場合、廃棄処分にかかる費用は約140万円です。

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太陽光パネルを廃棄しなければいけないのはどんな時?

①災害などによって故障・破損した

台風

近年、台風の勢力が増したりや進行ルートが変わったりといった理由で、自然災害による被害を受ける地域が多くなってきています。さらに、今まで想定されていない地域で地震が頻発したり、他にも豪雨被害などが顕著に起こっていますよね。

こうした被害に遭った場合に、太陽光パネルが損傷して落下する可能性が考えられます。通常、太陽光パネルの撤去は専門業者に頼めば、屋根から降ろしたり撤去したりの一連の作業をすべて行ってもらえます

しかし、落下してしまった場合は、屋根から降ろす撤去専門の業者を呼ぶ必要がなくなるので、廃棄の方法が異なります

業者が屋根から降ろしてそのまま処分する場合、産業廃棄物となるので撤去から廃棄まで一貫して業者による作業が可能です。

ただし、既に太陽光が落下しており、業者を呼ばなかった場合は一般廃棄物扱いとなり、利用者自らが処分の手配を行わなければなりません。この場合は、まず市区町村にて相談しましょう。

【太陽光パネル破損の原因とは?】台風や災害時の対応策まで徹底解説

②引っ越しや建て替えに伴い、住宅自体を撤去する

住宅の解体と同時に太陽光発電も撤去するケースがあります。

この場合、太陽光発電の取り扱いは解体業者が担当することになり、取り扱い区分は産業廃棄物となります。

③太陽光パネルや太陽光発電設備自体の故障

太陽光発電は寿命が長いと評判ですが、何らかの不具合で故障する可能性もゼロではありません。この場合も、太陽光パネルを屋根から降ろして撤去する作業から始めます。

太陽光パネルの撤去に関しても、専門の解体業者が行うので産業廃棄物扱いとなり、諸々の手続きや手配は全て業者が責任を負うので、利用者が行う手続きはありません。

廃棄の責任者となるのは、解体や処分を行う業者によって変わるので、太陽光発電メーカーが行えばメーカーが廃棄手続きを行います

太陽光パネルや架台などの設備の廃棄費用の積立について

太陽光発電は儲かるのか?

FIT制度(固定価格買取制度)では、「資本費の5%を廃棄などにかかる費用として計上し積み立てる」という努力義務を設けられています

また、2018年7月より、定期報告に廃棄費用の項目が追加され、報告が義務化されています。

しかし実際のところ、処分費用の積立をきちんとしている人の割合は50kW未満の低圧太陽光発電所の所有者のうち14%、50kW以上の高圧の太陽光発電所の所有者のうち26%程度となっています。

後々、なんらかの理由で廃棄しなければならないリスクを考慮すると、毎月の収入から積み立てておくのが安心です。

太陽光パネルには有害物質が含まれている?!

太陽光パネルは、太陽電池をいくつも繋げて作られたものです。太陽光パネルを構成している太陽電池には、様々な種類があり、以下のように分類されています。

・単結晶シリコン
・多結晶シリコン
・薄膜シリコン
・多接合太陽電池
・化合物太陽電池

国内では製造されている太陽光パネルは、シリコン系の太陽電池を使用しています。なぜなら、非シリコン系の化合物系太陽電池の中には、カドミウムという有害物質が含まれているからです。

カドミウムは、1910〜70年代に流行したイタイイタイ病の原因になっている物質です。

日本4大公害のひとつとされているイタイイタイ病を引き起こした物質であることから、カドミウムを含む化合物系太陽電池を使ったパネルや設備を販売していません

最近では、キャノングループのキャノンアネルバが、カドミウムを含まない化合物系太陽電池の開発に成功しましたが、まだまだ普及しておらず、2019年時点ではシリコン系の太陽電池が主流となっています。

ただし、アメリカのファーストソーラーでは、カドミウムを含む化合物系太陽電池を使った太陽光パネルの製造・販売を行っているので、これから太陽光発電の導入を考えている方は、購入前に太陽電池の種類についてもチェックする必要がありそうですね。

ちなみに、化合物系太陽電池は、太陽電池が気温などの影響で高温になっても、発電効率が低下しにくいという特徴があります。さらに、製造コストも安いという点でも優れています。

そのため海外では、コスト重視で太陽光発電所を設置する際に、化合部系太陽電池を導入しているようです。

太陽光パネル処理方法は?リサイクルはできる?

太陽光パネルは産業廃棄物なので、一般の方では手続きをすることができません

処分の手続きや手配は、解体業者が行います

太陽光パネルを業者に撤去してもらった後は、解体業者が太陽光発電設備に関する処分を他の業者へ依頼しつつ、最終的には金属やガラスのみをリサイクルし、その他の部品は埋め立て処分します。

有害物質を含む化合物太陽電池を使用しているパネルもリサイクルできないため、埋め立て処分となります。

通常、太陽光パネルの寿命は20〜30年程度なので、2012年に始まったFIT制度によって設置された太陽光発電所のパネルはまだ寿命ではありません。

そのため、廃棄場はまだ余裕がありますが、2032年以降は多くのパネルが寿命を迎え、処分をしなければならない状況になるでしょう。

そうなると、処分場はひっ迫し、処分できない状況になってしまうかもしれません。

ですから、寿命を迎えたパネルはなるべくリサイクルに回す必要があるのです。

となると、リサイクルできない化合物太陽電池ではなく、後々リサイクルに回せる種類のパネルを選択するのがいいでしょう。

まとめ

太陽光パネルの廃棄には費用もかかる上に、処理方法も違います。

パネルの寿命だけで考慮すれば、パネルを破棄しなければいけない時期をある程度予測することができますが、自然災害や引越しなどは、いつそのタイミングがやってくるかはわかりません。

売電収入を得られるようになると贅沢をしたり、生活の質が上がりついお金を使いすぎてしまうこともあるかもしれませんが、万が一パネルを破棄しなければいけないときに備えて少しずつ費用を準備しておくのが賢い選択です。

太陽光パネルは自己判断で処分してしまうと、有害物質を発生させてしまう可能性がありとても危険なので、廃棄する際は必ずメーカーやお住まいの市区町村に相談するようにしてください。

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