土地付き太陽光発電投資のメリット・デメリット【損か?得か?】

安定した運用益が得られると、個人・法人問わず注目されている土地付き太陽光発電。

ただ、今まで太陽光発電の設置が未経験で、予備知識がない方ですと土地付き太陽光発電と聞いても具体的なメリット・デメリットについてイメージしにくいでしょう。

実は土地付き太陽光発電にも、安い土地を購入するとか固定買取価格制度をうまく活用するなどによって、メリットを増やすポイントがあります。また、反対に土地付き太陽光発電特有のデメリットも存在しますので、各ポイントをしっかり押さえて設置に向けた手続きを行う必要があります。

そこで今回は、土地付き太陽光発電設置を考えている方に向けて、どのようなメリットがあって、リスクはどのような点が挙げられるのかを徹底解説します。

投資用の土地付き太陽光発電とは?

近年、電力自由化と地球の温暖化を防止する観点から土地付き太陽光発電投資の需要が高まっています。

土地付き太陽光発電について、興味関心がある方はまず仕組みについて知っておきましょう。

土地付き太陽光発電とはパッケージとして販売されているタイプ

安定した利回りをうたって販売されている土地付き太陽光発電設備とはどういったものなのなのでしょうか。

簡単に説明すると、10kW以上の全量買取制度が適用されている太陽光発電システムを、土地付きで購入して運営してもらい、売電して運用益を受け取るシステムです。

休耕地などにソーラーパネルが並んでいるタイプもありますが、このような敷地に据え付けるタイプの太陽光発電システムを「野立て太陽光発電」と呼びます。

土地付き太陽光発電投資は、この発電システム一式を土地付きで買い取って個人の資産として運用するのです。また、個人の資産であるため、固定資産税など課税対象となります。

土地付き太陽光発電投資が儲かる3つの理由

続いては、土地付き太陽光発電を導入することによって、どのような利益がもたらされるのか、その理由を3つに分けてご紹介します。

太陽光線という無尽蔵の再生可能エネルギーを利用した発電システム

コスト面を考えてみると、初期投資と多少のメンテナンスが必要です。しかし、設置が完了して運転を始めれば、発電に最も必要なものは太陽光のみというシンプルな発電システムです。

そのため、他の風力や水力などの発電システムに比べてトラブルなどが少なく、安定した発電供給が行えます。

従って、売電収入も比較的安定的に得られるようになります。

国が推奨する固定買取価格制度によって発電開始から20年間は買取り価格が固定されている

国(経済産業省)の方針である固定買取価格制度によって、20年間の買い取り価格が保証されているという点も儲かる理由の1つです。

固定買取価格制度というのは、導入年に定められた売電価格を10年間固定で適用される制度のことで、安定的に売電収入を確保できます。また、土地付き太陽光発電投資でも適用されます。

買取価格については、10kwh以上か未満・出力制御対応機器の設置義務有り無しなどによって、適用される買取価格は変わります。

ソーラー発電システムの設置や土地に関わる煩わしい作業は、管理会社が一括して行うので個人の分担が少ない

メガソーラー発電を自分で行おうとしたら、土地の確保やさまざまな電力会社との連携作業、国(経済産業省)などへの申請といった大量の手続きが発生します。

従って、個人が太陽光発電を設置する場合は、小規模な太陽光発電設備の設置が限界といえました。

しかし、土地付き太陽光発電投資の場合は、運営会社が一括で手続きや工事を担当するので、個人の経済的、時間的負担を最小限にとどめることができます。

また、メンテナンスなども運営会社が行う場合が多いので、オーナーは発電所の運営に関わることなく運用利益だけを受け取れるシステムです。ただし、契約内容によってはメンテナンス費用を負担することがうたわれている場合もあるので、契約時にはしっかり確認するようにしましょう。

土地付き太陽光発電投資のリスクについてはっきりさせておこう

土地付き太陽光発電の仕組みと儲かる理由について、基本は理解できましたか。

次に解説する項目は、土地付き太陽光発電を導入する際に、誰もが負うリスクについてになります。

土地付き太陽光発電の導入は、未来に向けての投資である以上多少のリスクは付きものです。ただし、相場や株式といった金融商品への投資に比べたらリスクの比率ははるかに小さく、安心して資金が運用できます。

では、主に考えられるリスクを整理すると、業者のずさんな事業運営、電気の買取り時に起きる電力会社との連携に関わるトラブル、自然災害によるトラブルなどが挙げられます。

そこで、上記に挙げたリスクについて、詳しく解説していきます。

ずさんな業者かどうかを見極める

どの業界にもいえることですが、すべての業者が信用できるわけではありません。中には資金だけを募って事業運営を行わずに廃業する悪徳業者も存在します。約20年もの間、資産運用を任せるのですから、業者の選定は慎重に行う必要があります。

また、大きな支出・投資でもあるので、悪徳業者に頼んでしまうリスク・デメリットは大きなものとなってしまいます。

悪徳業者に土地付き太陽光発電を発注しないためには、施工会社のこれまでの運用実績を調べることが大切です。また、公式サイト内の事業概要や住所など、基本情報について違和感がないかも確認しましょう。

さらに、口コミサイトなどを見たら、実績のある会社であれば評判がわかるので参考にしてみるのもいいですよ。

電力会社などの系統に連携するための工事費の負担

ソーラーパネルを設置して発電システムが完成した後、電力会社などと連携するための工事が必要になります。特に再生可能エネルギーの場合には、連携協議を避けて通ることはできません。この連携協議が意外にリスクやデメリットにもなり、例えば連携協議がうまく行かず事業がとん挫してしまったというケースも稀に見られます。

土地付き太陽光発電の契約の段階では、あらかじめこういった連携協議や連携に関連した工事費の負担について確認しておく必要があります。

自然災害によるトラブルについて

国土交通省では太陽光発電システムのメーカーに20年間のシステム機器保証を義務付けていますが、台風や地震といった自然災害によるトラブルには保証の義務がありません。

従って、設置者が洪水や土砂崩れといった天災の影響はないのか、あらかじめ設置場所について調べておく必要があります。最近では西日本豪雨など、大規模災害が起こりやすくなっている気候ですので、自然災害リスクに対する対策は非常に大切です。

また、メーカーや運営会社によっては個別に自然災害の保険に入っている場合があるので、保証内容については契約時に確認しておくと、自身の設置場所周辺の環境に合った保険に入ることができます。

投資用太陽光発電のメリット

前述までは、土地付き太陽光発電のリスクや儲かる理由について解説してきました。ここからは、導入に関してどのようなメリットを享受できるのか分かりやすく紹介しますよ。

太陽光がエネルギー源なので比較的発電量が安定している

太陽光発電の最大のメリットといえる点に、太陽光がエネルギー源となっていることが挙げられます。

銀行や証券会社などが販売している金融商品では、元本保証をうたっていませんしハイリスクなものがほとんどです。もちろん太陽光発電の場合も多少の増減はありますが、大きく変動して損害を出すという事はまず考えられません。

なぜなら、株式投資と違い太陽光は日中の間、常に降り注いでいるエネルギーなので大きな変動がないからです。ただ、雨や曇りといった天候の影響は受けるので、年間の日照時間を調べておくと良いです。

また、太陽光発電で大幅な損害が生じるとすれば、太陽光に関することではなく発電設備や機器の故障が考えられます。その場合にはメーカーや施工会社による保証、自然災害補償制度などがあるので、すぐに対処してもらえます。

銀行や証券会社などへの投資と違って為替市場に左右されないので、安定した利回りが得られますし、再生可能エネルギーという今注目の分野なので市場が活発化するメリットもあります。

マンションやアパートなどの不動産投資と違ってメンテナンスが楽

保有している土地や新たに土地を購入して行う不動産投資の場合は、住人が変わるたびに新しく壁紙を張り替えることや、リノベーションなどのメンテナンスに相当の管理費用がかかります。

その点、太陽光発電の場合、発電システムがシンプルなのでメンテナンスを行う必要がほとんどありませんし、リノベーション費用などは勿論ありません。

ソーラーパネルの表面は雨が洗い流してくれますし、日々の手入れといえば敷地の草刈りくらいですが、今では雑草対策も整っています。従って、発電システムが故障した場合を除いてほとんど管理費用がかからないメリットが魅力的です。

土地の立地条件や値段に左右されない

太陽光発電の場合は、日本全国どの地域においても等しく平等に降り注いでくれる太陽光がエネルギー源となっています。そのため、発電の為に交通手段に恵まれた土地や人が多く集まる利便性の高い土地に設置する理由はありません。

従って、価格の高い土地に設置する必要がありませんし、むしろ価格の安い広い土地が確保しやすい田舎の方が土地付き太陽光発電に向いています。

また、太陽光発電の場合は、初期投資費用がそのまま投資額となります。つまり、土地の安い場所に設置すれば、それだけ早く初期投資額が回収できるという訳です。太陽光はどこも平等に降り注いでいるので、安い土地に設置する方が効率的です。また、そのような土地であれば、近隣住民の反対運動なども避けられますので、面倒なトラブルに巻き込まれるリスクを下げられるメリットがあります。

固定買取価格制度があるので長期的に安定した売電収入が期待できる

太陽光発電にも適用される固定買取価格制度では、10kW以上の産業用の太陽光発電で、設置から20年間価格を全量且つ固定価格で買い取ってもらえる大きなメリットが魅力的です。

ただ、10kW以上の産業用太陽光発電の場合は、20年間固定して全量の電気を買い取ってもらえますが、10kW以下(住宅用)の場合では、価格固定期間は10年間と短い設定になっています。

また10kW以下の固定買取価格制度は、発電後に自家消費して余った分しか買い取ってもらえません。この点が投資用太陽光発電と家庭用太陽光発電の大きな違いですので押さえておきましょう。ただ、10kW以下の家庭用太陽光発電にもメリットはあります。それは、10kW以上の産業用太陽光発電の方が買い取り価格は安く設定されている点です。

固定買取価格制度について、もう1つポイントとなる部分があり近年の傾向では買い取り価格が毎年下落しています。発電所を設置するコストが年々安くなっていることに連動しているためですが、対策として導入は早い方が固定買取価格が少しでも高い状態になります。

投資用太陽光発電のデメリット

最後に土地付き太陽光発電の導入に関するデメリットについて、解説していきます。

太陽光発電設備と地元電力会社との連係がうまくいってない場合

初期投資を行って太陽光発電設備を入手したけれど、電力会社が出力抑制してしまって発電した電気を買い取ってもらえない、そんな事態が某電力会社の管轄内で発生したことがあります。

投資を行い電気も順調に発電しているのに買い取ってもらえない・・・という事態だけは何としても避けなくてはなりません。

このような事態を避けるためには、太陽光発電メーカーと電力会社との連係がうまく行われているのかを契約前に確認しておくことが大切です。電力抑制が起こる事例として、地域的に電力の消費量が少なく需要を発電量が上回ることがあると、出力抑制がかかってしまう恐れがあります。

ただし、2018年時点で国内の原発のほとんどが停止している現在では、それほど出力抑制を心配する必要はありません。とはいえ投資を行う側としては、事前に地域の発電量と消費量について調べておくことも重要です。

地震や台風などの自然災害の影響

土地付き太陽光発電の最大の敵は自然災害といえるでしょう。システム自体はシンプルな構造なので故障やトラブルは少ないものの、巨大地震や台風による被害は避けられません。

東日本大震災以降、全国各地で比較的大きな地震が頻発していますが、いつどこで巨大地震が起こるのか予想もできません。

また、地震だけでなく豪雨災害による被災の可能性も、考える必要があります。最近では西日本豪雨による大きな被害が記憶に新しいですが、このような水害が起きた場合太陽光発電も損害を受ける可能性が高いです。

そこでデメリットを抑えるためには、保険や補償に入ることが適切な対応になります。例えば、太陽光発電メーカーによって自然災害補償が設けられている場合もあるので、どうしてもそのような不測の事態を避けたいというのであれば、契約時によく確認するようしてください。

土地付き太陽光発電の導入は事前準備をしっかり行ってから

ここまで、土地付き太陽光発電をメリット・デメリットに分けて、様々な視点で紹介してきました。

メリットとしては、やはり売電収入が見込めるという点で、株式投資などと比較して比較的リスクを抑えながら利回りを確保できるので魅力的といえます。また、デメリットは、特に自然災害リスクによる損失が代表的で、いかに対策を取っているかがポイントになります。

これから土地付き太陽光発電を導入する方は、メリット・デメリットをよく理解した上で導入の手続きを検討しましょう。